洋服のプロであるスタイリストの中でも、特に整理整頓上手として知られる佐藤佳菜子さん。一切無駄がなく、合理的かつ理論的な、佐藤さんのクローゼット収納法と朝のコーディネートの極意を、前後編2回に分けて教えてもらいます。
服はアイテム別、
かつ色別に並べるのが基本
毎日何十着もの洋服を扱う、スタイリストという職業。そもそも服好きで、さらに仕事柄、服や小物の扱い方、整理整頓、管理などに精通した服のスペシャリストであることは間違いありません。
そんなスタイリストの中でも、特に合理的で整理整頓上手、断捨離のプロ、さらには“片づけ魔”! としても知られている佐藤佳菜子さん。今回特別に、ご自宅のクローゼットの写真を公開していただきながら、ワードローブ管理のコツと朝のコーディネートの様子を教えてもらいました。驚くほど明快な理論は、聞けば聞くほど納得できることばかり!
同じアイテムを一度に見渡せることが重要
「雑誌のお仕事の場合、基本的にスタイリストはテーマをもらってスタイリングを組むわけです。例えば今回はモノトーンです、あるいはカラーパンツの着回しを見せてください、などですね。
私にとって、朝の自分のスタイリングもそれと同じ感覚。まずはその日のお題=メインアイテムを決めます。新しく買ったワンピースが着たいなとか、1日中雨だから長靴がマスト、とか。あとは、そのメインのアイテムと色に従って、アウターは? バッグは? と順番にアイテムを考えていくわけです。ですから、まずはアイテム別にきちんと分けてあることが基本。
ここで大切なのは、同じアイテムはすべて一度に見渡せる状態である、ということ。例えばニットなら、基本的には、畳んであるものとハンガーで吊るしてあるものが混在していてはダメ。私の場合、ニットはハンガーで吊るして、すべて一度に見られるようにしています。
さらにそれを、色別に分けてかけておくことも重要。例えばメインのパンツが決まっていたら、それに合わせたいニットの色なんてせいぜい2〜3色にまで絞られているはずです。もしくは今日は黒でシックにしたい、とか、色を狙い撃ちで探すことも多いはず。ならば、色別にしておけば一発で探せる、というわけです」
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