冬のおしゃれが大好きというスタイリスト斉藤くみさん。そして、冬のおしゃれが苦手というエディター松井陽子さん。お二人が冬を楽しく乗り切るためのおしゃれTIPSを考える連載企画です。第4回目は旬のレイヤードスタイルの鍵となる「インナーニット」がテーマ。この1枚で着こなしが垢抜ける、そんなマジックアイテムを斉藤さんにご紹介していただきます。

 

松井さん(以下、松井):この冬、ハイネックのニットをインする着こなしがよく目に留まるのよね。

斉藤さん(以下、斉藤):そうそう、タートルニット×ニットとか、タートルニット×ジャンパースカートといったレイヤードスタイルですよね。シャツやスウェットの下や、薄手のワンピースとタートルニットという合わせ方もあります。トレンド感があって、防寒も両立できるから、松井さんにいいかも!

松井:最近って、素材にあまり季節感がないというか、トップスもボトムスも光沢素材などの薄手のものが結構多いものね。タートルニットって、でも実はあまり着ないの。首が短く見えそうだし、なんか大きく見えそうで。どんなものを選べばいいのか、そこから知りたいわ(笑)。

斉藤:一枚で着るものというよりは、あくまでもインナー用として選ぶのがおすすめ。薄手のものだと膨張しないし、インもしやすいの。全然難しくないんですよ。

 ITEM4:Sheer Knit 
決めては透け感!
レイヤードの鍵になる「シアーなタートルニット」編

=Kumi’s advice=  
インナーニットは、素肌が感じられる、 ほんのりと透けるものを。
タートルニットってデコルテをカバーするから、 華奢さや色気も閉じ込められてしまうもの。
素肌が透けると、ほんのりと艶っぽくて女性らしく、 ほっこりすることもありません。 素肌と洋服の間に一枚挟む、そんなイメージです。
あくまでも馴染ませアイテムなので、 色も、重ねるアイテムの柄から拾ったり、 トーンを揃えてみるとしゃれた雰囲気に仕上がりますよ。

シルクの光沢とほのかな透け感が
ウールのジャンパースカートに生っぽさを

 
 

ユナイテッドアローズのシアータートルプルオーバー/スタイリスト私物  ニットワンピース¥42900/スローン ピアス¥162800/ヒロタカ(ヒロタカ 表参道ヒルズ) ブーツ¥71500/ピッピシック(ベイジュ)

 

松井:付かず離れずのこの風合い、とってもいい!ニュアンスがあって、それだけで洒落た感じになるのね。

斉藤:そうなんですよ。体のラインを拾いすぎず、かといってゆるっとしすぎず。このゆるさ加減が実はとっても大事。ピタピタだと肉感を拾っちゃうから全身のアウトラインにキレがなくなっちゃうんです。もっさりしちゃうというか。

松井:とっても説得力があるわ、それ。このくらい余裕がある方が透け感もより上品よね。ニットワンピースとの濃淡も絶妙で、まるでドッキングワンピースみたい!  こういう重ね方ってあるんだなって、とっても新鮮! このニットはほんのりと光沢感もあるから、ニットワンピースでもちょっとよそ行きっぽい雰囲気じゃない?

斉藤:ね! シアーなニットがあるだけで、手持ちの服の印象もガラッと変えられるんですよ。おしゃれを広げてくれるって、まさにこれ!

 
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