スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

なんて不思議な形をしているんだろう……。
初めてボーンカフのバングルを見た時、そう思いました。
左右非対称、謎のカーブや突起、全てが柔らかな曲線でつながっていて、構築的でありながら自然のモチーフのようにも見えるし、女性的でありながら力強さも感じる。
スーパーモダン!
これさえあれば、私も自立したモダンな女性に見えるかもしれない!
なんて浅はかな若き日の私よ。
でもその通り。
だいぶ助けられたから、あなたの勘は間違っていないよ。
よくやった……(笑)

 

誕生日だったのか、クリスマスだったのか、きっかけは覚えていませんが、いつの間にかボーンカフは私のそばにありました。
今見ても不思議な形。
シルバーの太いバングルは一般的にどれも存在感があります。
ゴツゴツしたメンズっぽい印象もあるし、重たくて、ちょっと痛そうな感じすらある。
だから合わせるコーディネートもTシャツやワークパンツ、デニムや黒コーデなど、ちょっとマニッシュでクールなテイストが合うんです。
もちろんボーンカフも同じく。
こういうテイストはピッタリとハマると思います。
だけどエルサペレッティのすごいところはこれがただのゴツいバングルにならないところ。
ゴツいどころか女性らしいフェミニンな印象すら作ってくれるんです。
そしてつけ心地も驚くほど自然。
それはきっと優美な曲線のおかげ。
だから、相反するエレガントやフェミニンなコーディネートにもしっくりきちゃう。
むしろ柔らかなコーディネートに芯を作ってくれるような。
これってもう合わないコーディネートがないってことよね。
究極、裸にしたってサマになると思います。
ボーンカフをしている時、ジュエリーをしているというより、アートを身に纏っているような気持ちになります。
アートは古びない。
だから今もボーンカフに魅了されてしまうんです。

 

去年のクリスマスに購入した新しいボーンカフと、同じくエルサペレッティデザインのブラックジェイド(黒翡翠)のリング。
10年前から全く古びないことを知っているので、きっと10年後も私のジュエリーboxの真ん中にいるんだろうなぁ。
おまけ話ですが、後でブラックジェイドを調べたら、仕事を呼び込む石と出てきました。
今年もますます働けそうです(笑)。


写真・文/福田麻琴
 


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