なぜ「自分を整える」ことが先なのか


子育てがうまくいかないと感じるのにはいくつか理由があります。なかでも多いのは、「教えよう」として、親と子の間で上下の関係を作ってしまうこと。親だから、まだ人生経験の少ない我が子に、教えてあげなくてはならない。

まだあれもこれもしてあげないといけない。時には、叱ってあげないと分かってもらえない。そんな思いで、上からものを言ってしまう。でも、上下の関係になると、子どもは本音を言わなくなります。

ですから、まずは子どもよりも先に自分の心を整えることについて話していきます。
親自身の心をざわつかせる原因を取り除くことで、ゆとりが生まれます。すると日常を幸せな気持ちで過ごすことができます。時間にゆとりのある生活をすることで、我が子に対して真摯に対応することができます。

では、そのための見直しポイントはどこなのでしょう。


「自分の意思」で毎日を送れていますか?

 

次の例は、忙しくてやることがすべて中途半端になってしまうと悩むお母さんの実例です。

ケース1私は仕事をフルタイムで行っています。
パートナーも協力的ではあるのですが、夕飯は私が作らなくてはいけません。
夜は子どもの宿題の丸つけもしなくてはならず負担です。
早く寝かしつけようと思っているのに、遅くなってしまってイライラ。
子どもを寝かしつけてから、自分のことをしようとしても、疲れてなかなかできません。
終わっていないままソファーで寝る日が続いてしまい、次の日も疲労感が残ります。
どうすればいいでしょうか?

読者の皆さんの中にも、ソファーで寝るまではいかなくても、同じような生活をしているお母さんは多いのではないでしょうか。どうしたらいいか、ご一緒に考えていきましょう。

 

今回の一番問題なところは、自分の意思で物事を進められていないことです。やらなければならないことに追われ、終わらせることでいっぱいいっぱい。やらなければならないことも終わらないので、自分の状態も悪くなる。自分の状態が悪くなれば、自分が望む子育てもできない……。

そんな悪循環を抜け出すためには、どうしたらいいのでしょうか。
それはまず、「自分を整える」ことです。