セックスに理解ある親の子は、性的危険行為の確率が低い

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「学校で性教育の授業があるから大丈夫だろう」と考えるのは間違いです。非営利シンタンクのガットマッハー研究所によると、アメリカ国内で性教育が義務づけられていない州は19州もあり、また、医学的に正確な教育を義務づけている州は17州にとどまります。

 

学校の性教育が不十分なのであれば、親が教育する必要があります。「家庭で性の話をすると、子どもがセックスをする年齢が早まるのではないか」と思う人もいるかもしれませんが、答えはノーです。ただし、“伝え方”は重要です。

2015年の研究では、セックスについて厳しい態度をとる親の子は、思春期のうちにセックスをする確率が高いとの結果が出ました。一方、理解ある態度で話をする親の子は、性的な危険行為をする確率が低かったそうです。2012年の全国調査では、ティーンエイジャーの87%が、「親とオープンにセックスの話ができれば、低年齢でのセックスや妊娠を避けられると思う」と答えました。

ニュージャージー州を拠点として各国で25年以上、学校や親、青少年関連機関に対する性教育講師を務めてきたエリザベス・シュローダー氏は、次のように話しています。「子どもは、生まれて間もない頃から、周囲の人々の人間関係を見て育ちます。周囲の人々は子どもに対し、ジェンダーに基づいた対応をします。テレビなどのメディアにふれるようになると、性について多くのことを学びます。だからこそ、子どもの理解を促すために、早い時期から親が積極的に話をすることが重要なのです」。