ベースオイルから考える「植物性オイル」のスゴさ。「乾燥から肌を守る」以上の活躍をするマルチオイルを紹介!
前回は動物性オイルと植物性オイルの違いについて学びましたが、今回からは植物性オイルについてさらに深掘りしていきます。前回に引き続き、植物療法士の森田敦子さんに詳しくお話をうかがいました!
前回記事
40代になったら「美容オイル」は使うべき?植物性や動物性など、選び方のポイントも!>>
・植物油の定義は?
・軽い質感なのに保湿力も◎「コメヌカ油・米胚芽油」
・酸化しにくく頭皮ケアにぴったり「アンズ核油」
・エイジングケア効果にも注目「ホホバ油」
・乾燥だけでなく紫外線からも守ってくれる「セサミ油」
「植物油」は種子などからとれる油のこと。
「精油」や「植物エキス」と分けて考えて!
普段、植物性のオイルについて、私は「植物から抽出されたオイル」くらいにしか認識してこなかったのですが、今回、森田さんにお話をうかがうなかで、「何の植物が入っているか?」「何にいいのか?」を考えるときは、「植物油」と「精油&植物エキス」に分けて考えるとわかりやすいということを教わりました。
「『植物油』とは、種子や果実からとれる油脂のこと。一般的にいわれる「植物オイル」はこれを指します。たとえば、バラからは種子油はとれません。通常販売されている「ローズオイル」といわれるものは、花びらなどから抽出したバラの精油や植物エキス、またはこれらを扱いやすいように植物油とブレンドしたものを指すんです」(森田さん)
えー! そうだったんですか! 確かに分けて考えないとよくわからない……。
でも、たとえばアロマテラピーやオイルマッサージを受けるとき、ベースとなる「キャリアオイル(ベースオイル)」に「精油」を混ぜて使いますが、あの「キャリアオイル」が「植物油」ってことですよね? 私のイメージでは、「キャリアオイル」って、あくまで「基材」であり、キャリアオイルそのものの効能まで注目したことはなかったかも……。
「もちろん、精油や植物エキスの効能も素晴らしいので、そこにフォーカスするのも面白いですが、植物油をただの基材と考えるのはもったいない! 植物油にはさまざまな効能があるので、そこに注目してオイルを選んでみるのもいいですよ」(森田さん)
そんなわけで、ここからは、森田さんおすすめの植物油を使った、人気のマルチオイルをご紹介していきます!
森田 敦子
大学を卒業し、航空会社の客室乗務員の仕事に就くも気管支疾患を発病。その治療として植物療法を知り、本場のフランスで学びたいと航空会社を退職し渡仏。フランス国立パリ13大学で植物薬理学を本格的に学ぶ。帰国後、植物療法に基づいた商品とサービスを社会に提供するため、会社を設立。2003年には日本バイオベンチャー大賞近畿バイオインダストリー振興会議賞受賞。女性のためのケアブランド「アンティーム オーガニック」での商品開発や、トータルライフケアブランド「ワフィト」を創設。中目黒にAMPP認定・植物療法専門校「ルボア フィトテラピー スクール」を主宰。著書に『潤うからだ』(ワニブックス)、『自然のお守り薬』(永岡書店)など。