「終活」は自分の生き方を振り返り、これからの人生をどう生きていくか考え直すきっかけにもなります。中でもすぐに始められるのが、エンディングノートを書くこと。今は市販のノートもありますが、わざわざ購入しなくても大丈夫です。NPOマナー教育サポート協会理事長の岩下宣子さん監修の『【増補改訂版】きちんと知っておきたい 大人の冠婚葬祭マナー新事典』より、エンディングノートに書いておきたい項目をまとめてご紹介します。手持ちのノートやパソコンのWordなどに書いてみてはいかがでしょうか。

【終活】最期を見つめるといますべきことが分かる。財産・介護・尊厳死…【エンディングノートに書いておきたい項目リスト】_img0
写真:Shutterstock


まずは自分の人生の足跡や人間関係から書いてみよう


エンディングノートは、自分に万が一のことがあったとき、伝えておきたい情報を託すためのノートです。財産分与などの法的効力はありませんが、最期をどう迎えたいか自分の意思を示せます。書けるところから書き、年に一度見直しましょう。個人情報が記載されているので、保管には注意します。ただしノートの存在と保管場所を、信頼できる人に伝えることを忘れずに。

 

項目に決まりはありませんが、まずは自分の人生の足跡や人間関係について記し、気持ちの整理をしましょう。

記録しておきたいこと

☑️【 履歴書 】
久しぶりに履歴書を書いてみましょう。名前や生年月日、学歴や職歴など、あらためて書き出すと、自分自身の姿がはっきり見えてきます。

☑️【 自分史 】
幼い頃からの記憶を年代を追って書いていきます。人生の中で一番うれしかったこと、がんばったことなどもぜひ書き留めましょう。

☑️【 いまの自分 】
趣味や特技、関心があることなどを書き留めておきます。項目は自由。一年ごとに変化する内容を記録しておきましょう。

☑️【 遺言について 】
財産分与等で法的効力を持つのは、正式な遺言書だけです。遺言書の種類や作成年月日、保管場所、連絡先などをノートに記録しておきましょう。

☑️【 家族 】
家族の名前や誕生日は、もちろん忘れるものではありませんが、確認のため書いておきましょう。思い出をひとつふたつ記しても。

☑️【 親戚、家系図 】
普段交流のない親戚のことは、案外忘れてしまいがちです。家系図もわかる範囲で仕上げておくと、冠婚葬祭時や相続の折に役立ちます。

☑️【 友人、仲間 】
付き合いのある友人や、所属している会、サークルのメンバーを記しておきます。何かあったとき連絡したい代表者と、その連絡先も記入。

☑️【 感謝の気持ち 】
家族や大切な人へ、最期に伝えたいメッセージ。あまり深刻になりすぎず、長い旅に出る前のあいさつぐらいの気分で、感謝の気持ちを書き留めましょう。