ファンデーションはスポンジで。隠したいところはタッピング、それ以外は「ルンバ塗り」
基本のステップとしては、化粧水、クリームの次は下地に進みます。手の広い面を使い、均一にスピーディに塗るのがポイント。
顔全体がトーンアップしたあと、続いて重要なのはファンデです。長井さんおすすめの「カネボウ ライブリースキン ウエア オークルB」を使用。いつも通り手で塗るのかと思ったら、長井さんは卵のスタンドにオブジェのように置かれていたスポンジを出しました。
「一番上手に塗れるのはスポンジ。力を入れないで、スポンジでソフトに塗る方が肌に負担が少ないし、手よりもスピーディに塗れます。スポンジはすごいんです」
ドラッグストアでスポンジが売られているのを見て、プロの人が使うものだと思っていましたが、長井さんによると時短になって均一に塗れる優れものだそうです。
「『ルンバ塗り』と名付けているのですが、まず、おでこや頬にファンデをのせたあと、スポンジを軽く滑らせてなじませます。隠したいところはタッピング、それ以外はルンバ塗りで」
「美肌ゾーン」にファンデ重ね塗りで、頬の高い位置に視線が集まり、顔が引き上がって見える
長井さんが「美肌ゾーン」と呼ぶ目の下部分は、ファンデ重ね塗りをしてツヤ感を出すことで、肌全体がきれいに見える効果があるそうです。顔の側面、あごやおでこなどに一生懸命塗ってもあまり効果がないとか。
「ほら、目の下に塗るとハイライトしたみたいにツヤが出ましたよね。頬の高い位置に視線が集まるので顔が引き上がって見えます」
途中段階で撮影するたび、カメラマンや編集の方が「全然違う!」と言うのが聞こえます。直視できない状態から徐々に人に見せられる顔に……。
最後全体的に軽くパウダーをのせて肌が完成。ファンデの厚さを顔の部位で調節することで立体感も出ます。さらに陰影をつけたいときは、アイシャドウのマットな茶色で陰を入れるのも効果的だとか。光と影の操りテクニックがさすがです。
「アイシャドウで目の下に白っぽい色を入れると、のっぺり顔になってしまいます。マットな茶色系シャドウをまぶたや目の下に入れれば、彫深顔に」
手持ちのアイテムを活用できるのは経済的にもありがたいです。鏡を見ると、だんだん目鼻立ちがくっきりしていっているのがわかりました。
この3年間、私たちはマスク生活を送ってきましたが、今後全顔になったらどんなことに気を付ければ良いのでしょう。
「マスクをしていると誰もが小顔に見えました。マスクの下は勝手に美化されるので、マスクを取った時、思ったよりサイズが大きいと感じられてしまいます。のっぺり顔メイクをしていると、顔の大きさが強調されるので、美肌ゾーンに視線を集めてフェイスラインをスッキリ見せるのがいいでしょう」と、長井さん。
目の下の美肌ゾーンは、大切な部位であると体感。ふとテレビをつけるとWBCでヌートバー選手が美肌ゾーンを黒く塗っていて、太陽のまぶしさをやわらげるためだそうですが、美肌よりも何よりもパフォーマンスを重視するプロとしての姿勢に感銘を受けました。はからずもヌートバー効果で、目の下は太陽光を反射する部位であることが実証され、ますます美肌ゾーンへの意識が高まりました。これからも逆ヌートバーで、ツヤ感を出していきたいです。
(次回も引き続き、長井かおりさんになめ子さんの美容のお悩みを解決していただきます!)
撮影/水野昭子
ヘア&メイク/長井かおり
スタイリスト/程野祐子
構成/露木桃子
前回記事「シャンシャンが返還直前にも見せたアイドル性。日本を元気付けてくれてありがとう!」>>
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