ビタミンが必要な時。サプリメントとの正しい付き合い方


山田:まず、妊娠を計画中の女性です。 妊娠1ヵ月以上前から葉酸を0.4mg/日摂取することで、胎児の先天異常のリスクが減ることが知られており、厚生労働省からも推奨されています。また、偏頭痛に悩んでいる方は、ビタミンB2 (リボフラビン) を試す価値があるかもしれません。 リボフラビンを投与した偏頭痛の患者さんの5割以上で偏頭痛の頻度や痛みの重症度が減り、大きな副作用はなかったという報告があります。

編集:サプリメントにも、メリットとデメリットがあることがよく理解できました。ビタミンサプリだけでなく、「グルコサミン」「イソフラボン」など、よさそうな成分が入っていると、ついつい試してみたくなりますが、一度立ち止まって考えてみたいと思います。

 

山田:私が患者さんからサプリメントについて聞かれた際には、「飲むかどうかはお任せしますが、残念ながら今のところ私たちの健康を守ってくれる科学的な根拠はありません。あとは信じる者は救われる、かもしれないですね」とお話しするようにしています。


編集:特別な事情がない限り、「サプリメントはやめたい時にやめても問題ない」ということがわかりました。本日もありがとうございました!

サプリのやめどきがわからない...サプリの効果、副作用は?【医師の解説】_img0

<新刊紹介>
『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』

著:米マウントサイナイ医科大学 米国老年医学専門医 山田悠史
定価:本体1800円(税別)
講談社

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高齢者の2割には病気がないことを知っていますか? 今から備えればまだ間に合うかもしれません。

一方、残りの8割は少なくとも1つ以上の慢性疾患を持ち、今後、高齢者の6人に1人は認知症になるとも言われています。
これらの現実をどうしたら変えられるか、最後の10年を人の助けを借りず健康に暮らすためにはどうしたらよいのか、その答えとなるのが「5つのM」。
カナダおよび米国老年医学会が提唱し、「老年医学」の世界最高峰の病院が、高齢者診療の絶対的指針としているものです。

ニューヨーク在住の専門医が、この「5つのM」を、質の高い科学的エビデンスにのみ基づいて徹底解説。病気がなく歩ける「最高の老後」を送るために、若いうちからできることすべてを考えていきます。



構成/新里百合子
 

 


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