ーー「醍醐虎汰朗にならできる」という“誰か”の判断によって、大きな仕事に向き合い、成長していく。俳優業は作品ごとにギリギリのところまで心と身体を追い込むイメージがあります。ヒリヒリした感覚を追い求めているところはありますか?
僕は多分、ヒリヒリした感じが楽しくて役者をやっているわけではなくて。どんな職業もそうだと思うんですけど、仕事ってしんどいこともあるじゃないですか。だけど、どんな職業でも、その仕事でしか見えない景色が待っているというか。僕が経験した中でいうと、クランクアップの瞬間や、千秋楽の瞬間だとか、何物にも代えがたいもの。結局そういうものに魅了されて、しんどくても、日々楽しいことを見つけながら、続けているんじゃないかなと僕は思います。
ーーとなると、今後をどう見据えているのかが気になります。
自分で考えても、そのとおりになることって意外となくて。急に思いもしなかった仕事が舞い込んできたりするので。2年前の自分からしたら、連ドラの主演なんて考えられなかったので、この先どうなっていくのかもわからないです。ただ、取り組み方としては、1個1個真面目に向き合っていく。自分はまだ、自分がやりたいことを選択する立場にないと思っているので、自分がやりたいことは内に秘めておいて、それ以外はチーフ(マネージャー)の指示に従います(笑)。全信頼を置いてニコイチでやっているので、しばらくは、チーフに与えられたものを100%でやり続けようと思っています。
醍醐虎汰朗 Kotaro Daigo
2000年生まれ東京都出身。2017年に「舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇~スタートライン~」で、舞台初出演にして初主演を果たす。また新海誠監督による2019年の長編アニメーション映画「天気の子」で主人公・森嶋帆高役を務め、第14回声優アワード新人男優賞に輝いた。2022年には「野球部に花束を」で映画初主演を果たし、さらに舞台「千と千尋の神隠し」のハク役、映画「カラダ探し」浦西翔太役、NHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」の吉田大誠役などでも話題に。今後はメ~テレ60周年映画『女子大小路の名探偵』の公開も控えている。
<作品紹介>
【ドラマ24】『シガテラ』
古谷実による大ヒット漫画を実写化。平凡な高校生の荻野優介(醍醐虎汰朗)は、同級生・谷脇(長谷川慎)からのいじめによって地獄のような日々を送っていた。唯一の癒やしは、大好きなバイクのことを考えている時間だけ。しかし、同じ教習所に通う南雲ゆみ(関水渚)と急接近したことから荻野の生活は一変。人生初の「彼女」に浮かれる荻野だが、交際の順調さと反比例するように、いじめられっ子としての日常は最悪の展開へ。やがて荻野の幸せな日々は、悪夢のような“非日常”に侵されていきーー。
テレビ東京系にて、4月7日(金)深夜24時12分スタート。さらに動画配信サービス『Lemino』『Paravi』にて、地上波放送直後より配信。
撮影/塚田亮平
スタイリング/MASAYA(ADDICT_CASE)
ヘアメイク/カスヤユウスケ(ADDICT_CASE)
文/須永貴子
構成/山崎 恵
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