怒りにくい体質になる習慣③ べきログをつける

「怒り」を感じる自分を大切に。無理に抑えるのではなく、上手にコントロールすることに目を向けよう_img0
写真:Shutterstock

怒りは、自分の理想や願望、ゆずれない価値観を象徴する「べき」がその通りにならないときにわいてくる感情です。べきログで、怒りのもと(原因)になる「べき」を書き出すことで、自分がどんな「べき」を持っているのかがわかるようになります。まずはアンガーログから、「べき」を見つけて書き出しましょう。その後、それらについて一つひとつ、①から⑩までの10段階評価で、重要度を数字で書いていきます。

①は重要度が低いほう、⑩は高いほうです。自分にはどのような「べき」があり、何を重要視しているかが客観的にとらえられるようになります。

たとえば、「人に何かしてもらったときは、ありがとうと言うべき⑤」「歩きスマホはするべきではない③」と書いてみてください。自分の「べき」を知っておくことで、いざイラッとしたときに、冷静に対処しやすくなり、怒りの感情とうまくつき合えるようになるでしょう。

 


著者プロフィール
戸田久実(とだ くみ)さん

アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事。立教大学文学部卒業後、大手民間企業や官公庁にて「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修・講演を実施。講師歴30年、「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「アドラー心理学」をベースにした指導には定評があり、これまでの指導数は22万人にも及ぶ。主な著書に『アサーティブ・コミュニケーション』『アンガーマネジメント』(共に日経文庫)、『怒りの扱い方大全』(日本経済新聞出版)、『働く女の品格』(毎日新聞出版)、『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』(かんき出版)など多数。

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『怒らない100の習慣』
著者:戸田久実 WAVE出版 1650円(税込)

アンガーマネジメントの専門家として多くのトレーニング実績を持つ著者が、怒りを上手にコントロールするための行動習慣を100例紹介しています。著者の柔和な語り口とヒダカナオト氏のキュートなイラストが相まって、とても読みやすい内容に。行動習慣もシンプルなものばかりで、無理なく続けることができるでしょう。


構成/さくま健太

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