発信することで広がった人との繋がり
井筒さんとツーさんの会話も、視聴者にとっては楽しみの一つ。ツーさんがよかれと思って言ったことを、井筒さんがバッサリと切り捨てたりという場面もあるけれど、そういったことも含めて、皆が二人を微笑ましく見守っている様子です。
「コメント欄で、ラテン系の国の人からは『ツーさんは優しいのに、Mamikoはなんであんなに冷たいの?』と書かれたり。でも、それに対して『日本人は奥ゆかしいからこういうものなのよ』と他の人がかばってくれたりすることもあって、気がつけば、私たちの会話が好き、と思ってくれる人が増えていったという感じです」
YouTubeを始めたことで、多くの登録者数を獲得しただけでなく、たくさん得るものがあったという井筒さん。撮影を通じて、いろんなお店やフランス人と接するうちに交流が広がっていったのは特に大きかったといいます。
「YouTubeを始めるまでは、ただパリに住んでいるだけで、
コメントをくれる人たちも同様で、私がわからないことがあれば誰かが教えてくれるし、地球の裏側に住むベネズエラの人が、『お皿の趣味が同じ!』と共感してくれたり、ペルーの人が、『ペルーに来たら連絡ちょうだい! 案内するから』と言ってくれたりすると、世界は意外と近いんだな、と思えて、それもまた楽しいんです」
誰かの心を少しでも癒せることのありがたさ
昨年2月から現在も続いているロシアのウクライナ侵攻でも、考えさせられることがあったと言います。以前からロシア語の字幕もつけていた井筒さんですが、ウクライナ侵攻が始まり、何か自分にできることはないかと考え、ウクライナ語の字幕も追加したのです。
「侵攻直後に、『キーウに住んでいるんだけど、ロシアが本当に攻めてきて辛いです』というコメントを見て、寄付だけでなく他にもできることはないかと考えて、ウクライナ語の字幕をつけました。
最初はフランス人にも「それをみる人あまりいなさそうね」なんて言われたりしたけれど、
「GOROGORO KITCHEN」の日常的な動画で癒やされている人は他にもいます。コロナ禍で、外出や人と会う機会が減って気持ちが落ち込みがちな人からも、「動画を見て気分が晴れた」「暮らしを大切にするようになり、心の病気からも回復してきた」というコメントをもらうこともあるそう。
「裏ではツーさんと喧嘩したりもしているけど(笑)、みなさんのお役に立てることがあって、YouTubeを始めて本当によかったなと思っています」
インタビューは全3回。次回は4月18日公開予定です。
GOROGORO蚤の市 & POP UPストア
4月17日(月)〜24日(月)
六本木 蔦屋書店
4月23日(日)には、麻三子さん&川良編集長のトークイベントを開催。
トークの後には、サイン会も! リアル参加のチケットは完売していますが、イベントのオンライン参加+サイン本がセットのチケットは販売中です! ぜひご参加くださいね。
*4月23日(日)はトークイベント&サイン会チケットをお持ちの方のみ蚤の市で買い物ができます
詳しくはこちらから>>
<新刊紹介>
『GOROGORO KITCHEN
心満たされるパリの暮らし』
著:井筒麻三子 写真:Yas
定価:¥1980
講談社
Amazonはこちら
楽天ブックスはこちら
パリで働く日本人Mamikoが、暮らしのvlogをYouTubeチャンネル「GOROGORO KITCHEN」でアップし始めたら、日本人だけでなく、世界中の人たち35万人からの熱い支持が!
色や柄を自由に使った小さいけれど素敵な部屋、フランスの家庭料理も普通の和食も作る日々のおうちごはん、蚤の市でのお宝探し、農家からもらってきた2匹の猫……。
パリのおすすめレストランや、喜ばれるパリ土産もランキング形式でご紹介。
YouTubeでは語りきれない暮らしのコツや素顔のパリのエッセイを美しい写真と共にたっぷりとお届けします。
井筒麻三子 Mamiko Izutsu
エッセイスト、ライター。米ボストン大学大学院修了後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。『25ans』等の編集者として7年勤めたのち退職し、フリーランスに。ビューティ エディター&ライターとして活動する傍ら、文藝春秋『クレア・トラベラー』編集部にも5年在籍し、旅取材などを担当。2014年よりフランス在住。日本語・英語・仏語の3ヵ国語に通じており、著名人インタビューやパリ、フランスのニュース取材などを数多く手がける。2020年より、パリでの日々の暮らしや蚤の市での買い物、レシピなどを紹介するYouTubeチャンネル『GOROGORO KITCHEN』をMamikoとして、フォトグラファーである夫Yas(愛称ツーさん)と共にスタート。2023年3月現在で、35万人の登録者を誇る人気チャンネルとなっている。
Instagram:@mamigorota
Comment