以前から、ハリウッドの「若く見えなくてはいけない」という暗黙のプレッシャーについて意見していた女優のジェイミー・リー・カーティス。
32歳のコロンビア人歌手・カロルGが、メキシコ版GQ誌のカバーに登場した際に自分の写真を大幅に修正されたことに対し、「この写真は自分のイメージを誤って伝えている」とインスタグラムに投稿。ジェイミーはそれについて、「私が長年心配していたことについて彼女が声を上げてくれて嬉しい」と、その雑誌の表紙画像にコメントを添えてシェア。
「私たちは人間であって、AIではない。この“大量虐殺”は、自然の美に反する警鐘であり、それについて語り合う必要があると思う」と、安易な写真のレタッチや美容整形を大量虐殺に例えて非難しました。
ジェイミーは続けて、彼女と同じようにありのままの美を祝福する同志たちを称賛。
「ハリウッドには少数ではあるけれど、私やジャスティン・ベイトマンやアンディ・マクダウェルのように声を上げている人々がいる。私は自分より若い人が、このアンチ・アンチエイジングのコーラスに加わってくれたことにとても勇気をもらいました。美容業界はあなたに対して、鏡を見て自分のことを嫌になるように仕向け、彼らが作り出すガラクタのような商品を買うことを望んでいます」。
かなり強い口調ではありますが、ジェイミーは以前からアンチエイジングという言葉は使うべきではないと主張していて、昨年には、ボトックスなどの美容整形手術はしない方がいいと発言。2021年のインタビューでは、美容整形はその年代が持つ美しさを消し去ってしまう、と持論を語っていました。「一度顔をいじってしまったら、二度とそれを取り戻すことはできないのです」。
また、彼女自身、かつてボトックスを一度試してみたこともTV番組で告白。「ボトックスは私の大きなシワを消してくれたか? イエス。だけどそこから人工的な外見になってしまう」。そう感じて、もう二度としたいとは思わないとか。
ボディ・ポジティブの精神を自ら推進するために、ジェイミーは自身の写真や映画でもフォトショップで修正することを拒否していると言います。先日ヌードを披露した米New York Times誌でも写真のレタッチをしないよう話し合い、アカデミー賞で助演女優賞を獲得した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でも、全編にわたり、お腹の贅肉を修正しないように頼んだのだとか。「なぜなら、私は64歳の女性だから」。
「私が皆さんに伝えたいことはこう。私は何も隠したりせずにいたいということです」。
50歳の誕生日を数日後に控え、アンチエイジングの施術を真剣に検討していた私には、ギクッとさせられるジェイミーの言葉。
先日の『キル・ボクスン』の記事でも触れましたが、たしかに、年齢相応の美しさや色っぽさというのは、表情に刻まれたシワや陰影によって生み出されるもの。シワやクマがないからと言ってそれが若く見えたり美しく見えるかと言ったら、それはまた別の問題だったりするのですよね。
若く見えたいわけではないけれど、鏡を見て憂鬱な気分になるのは避けたい。そんな世代の女性たちにとって、エイジングと美容の関係は永遠の課題なのかもしれません。
前回記事「“永遠の美男子俳優”ピアース・ブロスナン、モデルの息子たちとの「イケメン家系」っぷりが凄すぎる」はこちら>>
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