Q. 友人のご家族が亡くなられたと聞きました。お葬式などはもう済んでいるとのことですが、お香典だけを気持ちとして渡すのは良いのでしょうか?
A. お香典だけお気持ちとしてお渡しするのが良いでしょう。お香典というのは元々、お花をお送りするところをお金にしたものですから、表書きは「御香料」「御供料」などにし、「お父様の好きだったお花をどうぞお供えください」と一筆お手紙を添えるのも良いです。その場合にも五千円から三千円ぐらいで、無理がなくお花が買えるお金だと良いと思います。
Q. 仕事でお通夜の開始時刻に遅れそうです。遅れて行っても良いでしょうか。
A. 亡くなった方と一緒に過ごしたいと思って駆けつけるんだから遅れても良いです。その際には、帰りに遺族の方に一言「遅れて失礼しました」と言えば良いのです。
昔はお通夜もお葬式も時間は関係なかったのです。
Q. お香典袋の氏名などの書き方・渡し方について知りたいです。
A.
お香典袋の氏名などは下記のように記載しましょう。
キリスト教の場合、表書きは上記図では「献花料」としていますが、「御花料」とするのが良いでしょう。
お香典の渡し方については下記のような流れです。
お香典は受付に並んでいる時に帛紗から出しておき、渡す際には帛紗の上にお香典を置き、ちょっと相手側に端を出してあげると取りやすくて良いです。
Q. 仏式、神式、キリスト教式のお悔やみの言葉に違いはあるのでしょうか?
A. どの場合にも「この度は誠にご愁傷様でございました」と、お葬式の時には「曇り空」のような感じで言うのが良いのではないでしょうか。愛する人を亡くした方を慰める言葉というのは、どんなに言葉を尽くしても難しいものなので、昔から先人たちが使ってきた紋切り型で良いのです。
Q. 仏式、神式、キリスト教式のお別れの作法を知りたいです。
A.
・仏式
・神式(玉串奉奠)
榊は水平に持って、掴まず下に手を添えるだけにし、相手の方に下から向けるようにします。
相手に渡す時にもパッと手を離さないように、たぐり寄せるように静かに置きます。
・キリスト教式(献花)
お花は右(right=正しい、聖なる位置)に持って、時計回り(地球の自転)に回して台の上にたぐり寄せるように静かに置きます。
Q. マスクのマナーについて。参列者はつけた方がいいかどこで判断すべきですか?
A. 人によってコロナへの恐怖というのは異なるものなので、主催者にお任せするのが良いでしょう。マスクは予備を持っていくと、持っていない方に渡すこともできるのでおすすめです。
Q. 通夜振る舞いへの参加はしないといけませんか?
A. 通夜振る舞いというのは亡くなった方との最後の食事であると考え、故人と親しければ参加、あまり親しくなかった方ならば、お断りしてもいいのではないでしょうか。
お香典の金額などを選ぶ時には、お互いが負担なく無理のないように、という相手への気持ちを大切にしてみてはいかがでしょうか。お葬式に関する事柄のひとつひとつの意味がわかると、いざという時も迷わなくなります。
イラスト/ニーヤ・アキ
構成/大槻由実子
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