無駄だと思えることの中にも必要なものはある


子育てについてのあるあるネタで子育て界を大いにわかせる竹田こもちこんぶさん。動画やインタビューの中で赤裸々に語る子育てに対する考えも、多くの共感を呼んでいます。特に印象なのが子育てと効率に対する考え方。大人の世界では何に対しても効率的なやり方が求められますが、こもちこんぶさんは、子育てには効率を求めることはむしろ邪魔になることもあると指摘します。
 


子育てしていると、時間の有効活用とか効率っていらなかったり、邪魔だったりするんですよね。大人になると効率的な物事の進め方が身についてしまうけど、子育て中は効率を排除しなければならない場面もある。

(AERA dot. 竹田こもちこんぶ「いつでもウエルカム」子育てママ芸人が「リスキリング」発言の岸田首相へ提言 より)
 


子育てに効率は不要な時もある、そう感じたのはどんな場面なのでしょうか。

 

竹田こもちこんぶさん(以下、こもちこんぶ):事情があってうちは駐車場が遠いんです。だから歩くことになるのですが、なんせ道草がすごいので行き帰りにどうしても時間がかかります。その様子を諦め半分見ていると、子どもたちの発見や、心が動く瞬間が道端には散らばめられているんです。大人からすればなんてことないもの、段差や落ちている石、草花。そういうものに子どもは立ち止まる。

「絶え間ない不自由との戦い、だからこそ喜びがある」子育てを通して見つけた本質【芸人・竹田こもちこんぶ】_img0
イラスト:Shutterstock

こもちこんぶ:子どもが何か発見すると大人は足止めを食らいます。最近、幼稚園に登園する途中にある黄色い棒を触って手を黄色くすることに執着しているんです。忘れたらわざわざ戻って手を黄色くするほど。大人からすればなんなんだろうって思うんですけど、脳がフル回転するだろうし、『わあっ!』ていう好奇心が満たされる瞬間、子どもは色んなものに興味を持って掘り下げていっているんだと思います。大人に移り変わっていく時に、こういうことが基盤になっているんだろうなと思うんです。