ここ数年、ヤングセレブたちの間では自分のメンタルヘルスの問題を打ち明ける風潮があり、それは同じように辛い気持ちと戦っている若者たちを勇気づける行為だと捉えられているのですが、そんなセリフを聞いてしまうと、もしかしたら中にはファッションメンヘラのセレブもいるのか……? と、一気に疑心暗鬼に。
このドラマの監督は、Z世代のダークサイドをリアルに描いたドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』のクリエイター、サム・レヴィンソンということで、こちらでも『ユーフォリア/EUPHORIA』同様、これでもかというくらいに性的なシーンが繰り出されます。約23分の中によくこれだけ詰め込んだな、というほどに、首絞め自慰行為から、氷プレイなどなど、セクシュアルな演出が。その過激な内容に、米メディアでは『女性の性的搾取を描いているように見せかけて、出演者たちから性的搾取している』との批判の声も。
だけど最近のセレブたちのヌードに近いようなレッドカーペットスタイルや、SNSへのヌードセルフィーの投稿などを見ていると、搾取されているというより、彼女たちがむしろ自発的にヌードを利用して、注目や名声を手に入れているとも感じるのです。——その裏にはもしかしたら、狡猾なブレーンがいて彼女たちを操っている可能性もあるのかもしれませんが……。
そして同じようにスターの光と影を描いた、レディ・ガガ主演映画の『アリー/スター誕生』と比べると、アラフォー世代とZ世代、カントリースターとポップスターの違いを何となく感じて、興味深くもあります。
カンヌ国際映画祭では賛否両論だったため、正直期待せずに観始めたのですが
、のっけからリリー=ローズの長回しのシーンの演技力に惹き込まれ、危うい彼女の表情が観たくてあっという間の23分。「親の七光り」とバッシングされることもある彼女ですが、私にはリリー=ローズがジョスリンにしか見えず、ハマり役だと思いました。あんなに脱いでいいのかと言いたくなりますが、彼女曰く「フランス人だからヌードに抵抗はないの」とのこと。
『ユーフォリア/EUPHORIA』はダークすぎて脱落した私ですが、『THE IDOL/ジ・アイドル』はZ世代のセレブたちのリアルやマーケティング側の本音が垣間見える感じで、覗き見のような気持ちでドキドキしながら来週月曜の第2話の配信を待機中です!
※矢野経済研究所「「オタク」市場に関する調査」(2022年)
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