「浮気」を噂される背景にあるもの。妻との本当の関係は?

朝ドラ『らんまん』のモデル・牧野富太郎。小学校中退に浮気...破天荒な人生の真相を明らかに!_img1
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朝ドラでは、富太郎がモデルの主人公が菓子屋の娘に一目惚れするかたちでその恋愛模様が描かれていますが、実際の富太郎と生涯の伴侶となる壽衛(すえ)との交際も一目惚れがきっかけだったようです。

「飯田町の小川小路の道すじに菓子屋がありました。当時住んでいた三番町から大学に通う途中、店先に座っていた美しい娘を見そめて、好物の菓子を買うというより彼女を見たさに店へ通いつめたのです。そして、石版印刷を習っていた石版屋の主人の太田義二に頼み込んで、菓子屋の娘との縁談を進めてもらい、仕事場の東京大学からも程近い根岸に1888年(明治21)、2人は無事に所帯を持つことになりました。一目惚れが実り、ゴールインです」

 

とはいえ、富太郎を語る記事の中で「浮気」という言葉を目にすることがありますが、実際のところはどうだったのでしょう? 光川さんは富太郎の夫婦生活についてこのように述べています。

「二人の間にはお子さんは10人以上も産まれました。家計面など、家族には多くの迷惑をかけた富太郎ですが、不義については、筆者が調べた限りでは皆無です。なんとも富太郎らしいですね」

「浮気」というキーワードが出てくるのは、富太郎には壽衛とは別にもう一人の妻がいた、という巷説が関係しているのでしょう。光川さんはその辺りの事実についても触れています。

「壽衛と出会う前、高知に残り実家の岸屋を手伝っていた従妹の娘さんとおばあさんの薦めで交際していた(猶(なお)という名前で、許嫁のような存在。最初の妻だという説も。後に番頭さんと結婚しています)ことはあったようです。自叙伝で『恋女房』という言葉を使っていることに、嘘はなかったのだと思います」

富太郎が妻・壽衛を心から愛していたことは間違いないようです。朝ドラで純粋に惹かれ合っている主人公&ヒロインの姿が重なるようで、とても微笑ましいエピソードですね。