「檄を飛ばす」の意味を勘違いしてしまう理由


大半の人が、と言っていいくらい多くの人が「檄を飛ばす」を本来の意味とは違った使い方をしています。その理由について、紐解いていきたいと思います。

「檄を飛ばす」の「檄」の意味を見ていくと、
〔人を呼び集める趣旨をしるした木札の意〕人々を奮い立たせて、積極的な行動をとるように勧める文書。
(新明解国語辞典 第八版/三省堂 より引用)

①昔の中国の徴召または説論の文書。木札に書いたという。めしぶみ。さとしぶみ。
②敵の罪悪などを挙げ、自分の信義を述べて、衆人に告げる文書。ふれぶみ。

(広辞苑 第七版/岩波書店 より引用)

とあります。

 

「檄」とは、木札などに書かれた「文書」のことで、自分の主張を広く知らせる文書のこと。つまり、元気づけることではないのです。

誤用してしまう理由は「檄を飛ばす」の「檄」を「激励」の「激」と勘違いしたことと言われています。もしくは、「檄を飛ばす」の意味の「檄を書いて、決起を促したりする」の「決起を促す」部分や、「檄」の「人々を奮い立たせる」部分から、「活気づける」ことだと誤って捉えてしまったのかもしれませんね。