昭和7年生まれ、現在90歳で、Twitterにはなんと20万人以上のフォロワーがいる大崎博子さん。老後が楽しみになる生きかたのコツを綴った著書、『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』(宝島社)は5万部を越えるベストセラーとなりました。また、今年2月に出版された『90歳、ひとり暮らしの知恵袋 お金をかけない素敵な毎日の過ごし方』(宝島社)では、節約の知恵、健康の知恵をはじめ、今あるもので幸せに暮らすアイデアが盛りだくさん。

今回は、「こんな老後を過ごしたい」と多くの方の目標となっている大崎博子さんと、米国老年医学専門医・山田悠史先生に、「最高の老後」を実現する方法についてお話しいただきました。

写真(左):林ひろし

大崎 博子
1932(昭和7)年茨城県生まれ。2022年11月に90歳を迎えた。機械オンチだったが、78歳で始めたツイッターのつぶやきやライフスタイルが注目を集め、さまざまなメディアに登場。若者から同年代の人々まで幅広い支持を集める。著書に『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』『90歳、ひとり暮らしの知恵袋 お金をかけない素敵な毎日の過ごし方』(宝島社)がある。twitter : @hiroloosaki

山田 悠史
米国内科・老年医学専門医。慶應義塾大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で勤務。新型コロナ専門病棟等を経て、現在は、米国ニューヨークのマウントサイナイ医科大学老年医学科で高齢者診療に従事する。フジテレビライブニュースαレギュラーコメンテーター、NewsPicksの公式コメンテーター(プロピッカー)、コロナワクチンの正しい知識の普及を行うコロワくんサポーターズの代表。カンボジアではNPO法人APSARA総合診療医学会の常務理事として活動。著書に、『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』『健康の大疑問』(マガジンハウス)など。
Twitter:@YujiY0402

 

編集:大崎さんの著書『90歳、ひとり暮らしの知恵袋 お金をかけない素敵な毎日の過ごし方』を拝読し、「なんとなく老後が不安」という感情が消えました。できることも、工夫次第でたくさんあるんですよね。特に、第3章「健康の知恵」では、255本の文献をもとに書かれた山田先生の『最高の老後』で紹介されている「身体機能を維持する方法」や「病気を予防する方法」を、大崎さんが自然と実践されていることに驚きました!

本日は、お二方に「最高の老後」を実現する方法というテーマで色々とお話しいただければと思っています。

大崎:よろしくお願いします。ただ、「健康の知恵」といっても、全部自然に続けていることなんですよ。たとえば、毎日のウォーキングや太極拳。太極拳は8年間、雨の日や用事のない日以外、ほとんど毎日続けています。友人に誘われて見学に行ったのがきっかけで、翌日から始めました。90歳でできる運動って、なかなかないんですよ。でも、太極拳なら動作もゆっくりだし、私でもできると思ったんです。

写真:林ひろし

山田:素晴らしいですね! 太極拳に関しては、医療の世界でも多くの研究が行われています。転倒を防ぐだけでなく、睡眠の質を良くするなど、様々な面で健康に繋がることが知られているんですよ。ただ、運動を続けることが、なかなか難しい方も多いですよね。継続のコツなどはありますか?