「絶対に離婚しないで」は本当に思いやりでしょうか?


モン・シャットさん、こんにちは。海外からのご相談をありがとうございます。旦那様にも愛され、ご家族にも大切にされているとのこと。海外生活を送る上で、これほど心強いことはないと思います。そんな中、モン・シャットさんは旦那様ではない男性を愛してしまった。あなたはその男性への恋愛感情を「本当の愛」とおっしゃっていますが、その愛を貫くことで果たしてどんなことが起こり得るのか、一度立ち止まって考えてみませんか。

まず気になったのは、お相手の男性が「絶対に離婚しないで。今の生活を守って。君には安定が必要で、僕にはあげられないから」とはっきりあなたに伝えていることです。前向きに捉えるなら、モン・シャットさんの生活の邪魔をしたくない、という彼なりの謙虚な愛と見ることもできるでしょう。

ですが別の角度から見れば、相手から見たモン・シャットさんは「生活の安定」が必要な人だけれど、自分にはその役割はできないしするつもりもない。もっとハッキリ言えば、「自分にとって都合のいい関係、それ以上を望んでいない」とも捉えられます。相談もなく「遠くの場所へ転職した」という行動も、あなたの愛の重さに耐え切れなくなり、距離を取るためのアクションだった可能性も。

 

愛憎は紙一重。裁判や慰謝料の覚悟は必要


そんな彼の胸に飛び込むことは、得るものよりも失うものの方がはるかに多くなるかもしれません。それでも本当にいいのか、冷静になって考えてみてほしいのです。

旦那様やご家族からしてみれば、良好な関係を築いているモン・シャットさんからの離婚の申し出は、まさに寝耳に水。普通に考えれば「円満な離婚」はあり得ず、あなたを愛すればこそ、「離婚なんて到底受け入れられない!」という事態に発展することも大いに考えられます。なぜなら、愛憎は紙一重だからです。離婚に伴う裁判や慰謝料など、心理的・経済的負担があなたと不倫相手にのしかかることも、モン・シャットさんは想定しているでしょうか。

借金を背負って貧乏になっても、二人で慎ましく生きていく。その覚悟があなたにはあるのかもしれません。ですが、不倫相手の彼も一緒に背負ってくれるでしょうか。繰り返しになりますが、彼は「絶対に離婚しないで」とあらかじめ釘を刺していることを、忘れてはならないと思います。