今世紀最大のおしゃれアイコンのひとり、ジェーン・バーキンが76歳で死去。彼女の死を追悼する海外セレブたちのメッセージが、インスタグラムに相次いで投稿されています。
私が彼女の存在を知ったのは、当時全盛期だった雑誌『オリーブ』でのこと。『オリーブ』はパリジェンヌをおしゃれのインスピレーション源にしていて、ジェーンはその最高峰的存在でした。’60年代のフレンチアイコンといえばブリジット・バルドーとジェーンのふたりが真っ先に思い浮かぶけれど、ジェーンは実際にはロンドン出身のイギリス人です。
それなのにTシャツとデニムを誰よりも無造作にカッコよく着こなして、おしゃれと名高いパリジェンヌたちの憧れとなり、今やフランス代表セレブとまでなっているのが興味深いですよね。ジェーンのファッションセンスだけでなく、英語訛りのたどたどしいフランス語を話す可憐さが、フランス人を夢中にさせた一因でもあります。
そんな彼女ですが、学生時代は痩せすぎなボディにコンプレックスを抱え、「女優になれるなんて思ってなかった。私は胸がないし、美しくないし、成功するはずがないと思っていた」とデビューしたのちに語っています。そんなジェーンが女性としての自信を持てるようになったのは、21歳で運命の相手、セルジュ・ゲンズブールと出会ってからのこと。
「彼の視線で、私は自分を美しいと思えるようになった」。華奢なジェーンの体型を「理想」だと褒め称えてくれる年上の男性・セルジュといることで、ジェーンはどんどん綺麗になり、国民的歌手であるセルジュとともに、フランスの国民的カップルに。しかし、娘のシャルロット・ゲンズブールが生まれて幸せの絶頂にいたのも束の間、酒乱で暴力を振るうセルジュからジェーンは逃げ出します。
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