息を長く吐くのが苦手な人でもできる! 初心者向けの「いの口」呼吸


「やせ呼吸」にはいくつかやり方がありますが、普段口呼吸が習慣になっていて、息を長く吐くことが苦手な人におすすめなのが「いの口」呼吸です。
「口を横に開いて『いの口』にして吐くと、口をぽかんと開けて吐き出すよりも、長く強く息を吐きやすくなります。特に息を吐ききってから、さらにグッとお腹に力を入れて吐くことがポイントです。肺に残った息を吐き出しながら、お腹をコルセットのように引き締めてくれるインナーマッスルが刺激されるので、お腹がどんどんへこみますよ」

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姿勢を正して立つかイスに座る。スッと1秒で鼻から息を吸ったら、口を横に薄く開いて「いの口」の形にして、そのまま口から5~10秒長く息を吐く。

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もう吐けないところまで吐いたら、最後にもう1度グッとお腹に力を入れて吐ききる。

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息を吐ききった後、無理に吸わずに自然に入ってくる空気を鼻から吸う。これを4~5セットくり返す。

奥仲先生のおすすめは、お風呂の中で歌を歌いながらの「いの口」呼吸。「いの段で終わる歌を歌いながら、できるだけ長く気持ちよく『い~~~♪』と長く吐く練習になり、ストレス発散にもなりますよ」

 

尿もれ対策には、呼吸+ストレッチで骨盤底筋のトレーニングを


前述のNさんのように、人には言いづらいけれど尿もれに悩む女性は少なくありません。そんな尿もれ対策にも「やせ呼吸」はピッタリ、と奥仲先生。
「骨盤底筋は骨盤の底にあって膀胱や直腸を支え、尿道を引き締める役割があります。骨盤底筋は横隔膜の動きに合わせて動き、呼吸を補助しているので、横隔膜を動かす『やせ呼吸』をすることで、骨盤底筋のトレーニングになるのです」
尿もれで悩んでいたら、前述した「やせ呼吸」のひとつ「いの口」呼吸とあわせて、「骨盤底筋ストレッチ」を行いましょう。尿道の締りがよくなって、ふいの尿もれの悩みが改善しする効果も高いそうです。

寝ながらできる骨盤底筋ストレッチ


呼吸に合わせてお尻の穴を締めたり、ゆるめたりすることで、骨盤底筋を刺激します。あわてずにゆっくりと行って、骨盤底筋を刺激しましょう。

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あお向けになり、足を肩幅くらいに開いて両ひざを90度に立てる。両手のひらを下に向けて体の横に置き、体は力を抜いてリラックス。

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息を吐きながら、お尻の穴を引き締めるようにしながらお尻を上げて、ひざから胸まで一直線になったところで10秒キープ。息を吸いながらお尻の穴をゆるめるようにもとの姿勢に戻る。10回くり返す。


今回は「やせ呼吸」の中でも初心者向けの一番簡単な方法を紹介しました。やってみると、お腹にグッと力が入って、これだけでもお腹やせ効果が期待できます! すき間時間を利用して、「やせ呼吸」で50代の不調改善と理想のペタンコ腹を実現しましょう!

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『お腹からへこむ! すごい「やせ呼吸」』
(講談社)著者:奥仲 哲弥

キツい運動も食事制限もしなくてOK!
呼吸器外科の名医が長年実践する3つの「やせ呼吸」のやり方とその理論を網羅した1冊。
どの呼吸法も生活の中に簡単に取り入れやすいものばかり。
「やせる」だけではない、不調改善効果も見逃せない!

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著者プロフィール

奥仲哲弥先生

呼吸器外科医、医学博士。山王病院呼吸器センター長。国際医療福祉大学医学部呼吸器外科学教授。専門的な知識のわかりやすい解説が話題となり、さまざまなメディアに出演。『不調の9割は「呼吸」と「姿勢」でよくなる!』(あさ出版)など、呼吸に関する著書多数。


撮影:岩谷優一(vale.)
取材・文:山本美和

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