【短期集中連載①】工藤静香「何も聞こえないくらい、思い悩む日もありました」『勇者の旗』で気付いた自分の求めてきたこと

とことん悩んだ分岐点でも見失わないようにしてきたこと

──キャリアを通して自分らしく輝き続けきた工藤さんに対して「意志がブレない女性＝メンタルが強い」というイメージを持っている人も多いと思います。当たり前のことを聞いてしまうかもしれませんが、今の時代を生きる多くの人と同じように、めちゃくちゃ思い詰めてしまう日もあるのでしょうか？

工藤：ありますね。とことん悩むことが。自分から話すようなことではないですが、何も聞こえなくなるくらい精神的に追い込まれてしまう日もありました。海の底にいるような感じで、全身がカキーンと冷たくなり何も感じられなくなるような……。究極に落ち込んでしまうことがありましたね。片手で数えられるくらいの回数ですけど！

——特別な世界で生きているように見える“スター”の繊細な一面を知って、安心する人もいると思います。今回の歌詞には、「恐れずに突き進め　今いる場所はまだ分岐点」というフレーズがあります。ご自身はキャリアの過程で何度も大きな分岐点に直面してきたとき、どんな基準で決断することが多かったですか？

工藤：振り返ると、どんな局面でも自分が一番求めていることを見失わないようにしてきた気がします。「こっちを選んだほうが得かもしれない……ムフフ」みたいなことは絶対に考えず先々の損得も考えないで、自分が何をしたいのか、どう生きたいのか、という軸で進む道を決めてきたと思います。

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「大事にしてきたのは自分で決めて責任を負うこと」『勇者の旗』を裏付ける自己プロデュースの軌跡

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