救命の鍵は「その場に居合わせた人」の対応
もしも目の前で突然人が倒れたら、どのように動くべきなのでしょうか。
①倒れた人に声をかけ、意識があるか確認
②119番通報
③呼吸があるか確認し、心停止の場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)
④呼吸があるか確認し、心停止の場合、AEDによる電気ショック
実は、119番通報をしても救急隊の到着を待っているだけでは7%の人しか救命できません。
しかし、胸骨圧迫をすることで2倍近く生存率が上がります。救命講習で知りましたが、胸骨圧迫は1分間に100回から120回のペースで行い、胸骨圧迫のロスタイムが10秒を超えるとその効果が薄れてしまいます。その上、胸骨を5センチほど沈ませないとポンプとして機能しないため、相当な体力が必要です。
胸骨圧迫は止まってしまった心臓に代わって、外側から圧力をかけることでなんとか血を身体にまわすために行うもの。完璧な心肺蘇生ができなくても救急隊を待つのではなく、とにかくすぐに行うことが救命率向上のためには重要とのことです。
さらにAEDでの電気ショックを迅速に行えば、突然の心肺停止の約半数の人が救えることがわかっています。AEDの操作が1分遅れると、救命率は約10%下がっていくので、スピードも求められます。
さらに、救急車の現場到着所要時間は20年前は全国平均で約6.2分だったのが、約 9.4 分(2021年)と遅くなっています。だからこそバイスタンダーの迅速な救命救急の重要性が高まっているのです。
私の場合、AEDが4回作動したものの心臓は自力で動き出しませんでした。それでも駅員さんたちが交替で胸骨圧迫を続け、手動ポンプで心臓を動かし、救急隊員へ命のバトンをつないでくれたのです。
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