姉妹とはいえ、ご両親と過ごした時間は違いますよね。妹さんは既に悲しみから回復したのかもしれませんが、スズコさんもそうあるべきと言うのは少々乱暴かもしれません。スズコさんはスズコさんのペースで、焦ることなく、日々を過ごしてほしいなと思います。
 

人生で大切なのは、生産性や効率性だけじゃない

両親を亡くして2年...喪失感から立ち直れない私に、気が強い妹からの痛烈な一言_img1
 

家の整理にしても、ご自身の健康状態に不安があるとか生活費を見直さなければならないとか差し迫った事情がないのであれば、心ゆくまで時間をかけていいと思います。亡くなった後に大切に思い出を振り返ってくれていると知ったら、ご両親も嬉しいのではないかな。

妹さんは、過去を振り返ることに時間をつかっているスズコさんをもどかしく感じているのでしょうね。確かに、生産性や効率性の観点からすれば、業者に頼んでさっさと荷物を整理し、コスパの良い住まいに引っ越し、ご自身の今後の人生計画を立てることに時間をつかう方が良いように思えるかもしれません。

しかし、人生ってそうシンプルなものじゃない。特に、喪失の痛みを甘く見るのは危ない気がします。自分の中にある違和感や痛みを見ないふりして、「より意義のある」活動にエネルギーを振り向けても、しわ寄せがくることもあるでしょう。自分のペースを守り、心が求めることを淡々としている今のスズコさんのやり方は、スズコさんにとって正解なのだと思います。


「あなたはあなたの意見もあるだろうけど、私は私のやり方で両親の死と向き合っているから尊重してほしい」

妹さんには、毅然と伝えていいのではないでしょうか。家族であっても、ものの感じ方は人それぞれ。スズコさんが、大切なご両親との思い出をしっかり胸に刻めますように。そしてどうぞ、ご自身の心と身体を大切にしてください。

 

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文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

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前回記事「「え、あの人も辞めちゃうの?」人が減りすぎて大ピンチな職場。激務はどう乗り切れば?」はこちら>>

 
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