日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、娘さんの恋愛問題にまつわるモヤモヤエピソードです。 

 


「私、彼氏なんていらないから!」


エピソードをお寄せくださったのは、お子さん二人が独立したというアキさん(56歳・主婦)。
 


今年、26歳の息子の結婚が決まりました。両家顔合わせや結婚式の準備、実家暮らしだった息子の引っ越し……。バタバタですが、息子が素敵な人と結ばれたことが嬉しいです。

心配なのは娘の方。去年30歳になりましたが、自他ともに認める「男っ気ゼロ」。学生時代は彼氏らしき人がいたようなのですが、就職してからはまったく……。

IT企業で忙しそうに働いていますが、仕事内容は難しいというかイマドキ過ぎて私にはよく分かりません。趣味は漫画を読むことで、休日もほとんど家にいます。「私、彼氏なんていらないから!」が口癖です。

「もう30歳になるのに彼氏は?」「●●ちゃんは今度子供生まれるんだってね」「仕事ばっかりしてどうするの?」

私がついうるさく言ってしまうので、弟の結婚とほぼ同じタイミングで一人暮らしを始めるみたいです。昔は姉妹みたいと言われるほど仲が良かったのに、最近は私をうるさがってあまり会話もしてくれません。

もちろん、今は結婚が全てではなく、いろいろな幸せの形があることも頭では分かっています。でも親の目から見て、娘はただ仕事に忙殺されて、漫画の世界に逃げているようにしか見えないんです。私はそれを心配しているだけなのに……。
 

 


「親の心子知らず」は、親子間の永遠のテーマ?


お子さんのことをあれこれ心配する親御さんと、それを鬱陶しく思うお子さん。この「親の心子知らず」問題は、どの時代も共通のものなんでしょうか。

今は「個の時代」なんて言われていて、人生もキャリアも人それぞれ。いい学校に入って、いい会社に就職して、アラサーで結婚して子どもは●人、頭金が貯まったら家を買って……。そんな「幸せな人生のレール」に無理に乗らない選択も、どんどん増えてきていますよね。

教育や子どもへの接し方についても、「子どもの個性を尊重する」「親の意見を押し付けない」なんていうフレーズをメディアでよく目にします。

でも、親が子を心配するのはきっと当たり前のこと。「子どもの自由を尊重する」としても、年長者としてアドバイスしたり、視野を広げてあげるような働きかけを遠慮する必要はないんじゃないかなと思います。
 

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【漫画】「彼氏なんていらない!」男っ気のない30歳長女の将来が心配…
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