3年でリセットできなくても、感情は手放せる。
何年も前の嫌な思い出って、いつまでも頭の片隅に残っていることもあれば、ふいに鮮明によみがえってくることもありますよね。そこにはいろんな感情が絡み合い、どんどん複雑に、大きくなってしまうことも――。忘れたいことほど、長い間記憶の中に居座り続けるものです。
記憶力に関していうと、「猫は三年の恩を三日で忘れる」ということわざがあります。猫と一緒に3年間暮らしていたとしても、彼・彼女らは3日も経てばその恩を忘れてしまうということになります。一方で、猫が長期間にわたって覚えていられる記憶は、だいたい3年という説があります。
3日にしろ、3年にしろ、もし猫のように記憶がリセットされるのだとすれば、嫌な思い出に関してはちょっと羨ましく思えるかもしれませんね。しかし、ヒトの場合、時間が解決してくれるとは言い切れないから悩ましいのです。
今まさに忘れたいことがある、だけど忘れられない……。そんなときは、マインドフルネスの考え方にも通ずる“許す”心を持つといいといいます。まずは、過去の記憶と、そのあとに膨らんでしまった感情を客観視して、執着の正体を知ること。それから、「あのときはそうするしかなかった」と、受け入れることが自分への許しになり、そこでようやく感情を手放す準備ができるというのです。その出来事自体が記憶に残ったとしても、それはもうただの事がら。
猫のように短期間でスッパリとはいかなくても、長きにわたる嫌な思い出とそこに絡んだ感情は、折を見て手放して楽になってもいいのかもしれません。
今日も猫にならって、マインドフルな1日を。
マインドフル猫「嫌な思い出に長くとらわれないためには?」
▼右にスワイプしてください▼
文/高木沙織
編集/吉川明子
前回記事「「ダラダラ食いをしない」猫の食事は満足感でいっぱい【マインドフル猫】」>>
- 1
- 2
Comment