個人営業の苦労か、浮気か?


以前の明莉さんならば、「ゴルフレッスンの営業の意味合いもあるし」と笑い飛ばすこともできました。しかし、周囲に「年下のイケメン夫で心配ね」と言われているうちに疑心暗鬼になっていたと言います。7歳の年の差も、海外では気にならなかったのに日本に来るとすこし型破りな夫婦なのかもしれないと思うように。

それだけ環境や周囲の視線がひとに与える影響は大きいということでしょうか。

「私は黙っていられない性格なので、3人の女性と嘘をついてバーベキューに行ったことをなじると、彼は逆切れし、それからは大っぴらに営業だ、と言いながら顧客の主婦たちと外出するようになってしまったんです。

複数人ですが遅くまで飲んだり、お客さんたちに請われるままに合宿と称して泊まりでゴルフコースに出たり。早朝プレーだからそのほうがいいのは分かるんですが、乳児を抱えて身動きのとれないこちらは本当にイライラして、口論が増えていきました」

もっとも智明さんとしては、大胆に振舞っているようで、フリーランスのコーチとして必死に顧客をつなぎとめている側面もあったのかもしれません。

海外で出会ったイケメン年下男性ゴルファーと結婚!夫を運命の人だと信じた彼女の大誤算_img0
 

そのうちの何人かと関係を持っていたと思います、と明莉さんはあっさりと言いました。少々驚きです。一般的に、小さな子どもを育てていててんてこ舞いの時期に夫が浮気した場合、妻はそのことに深く傷つき、怒りが増幅してしかるべきでしょう。そうでない場合は、夫に対する愛情自体が冷めているもの。しかし明莉さんは様子が異なります。理由を聞くと、意外な返答が返ってきました。

 

「夫とは、一生離れることはないので、暴れるだけ無駄なんです。智明は私のソウルメイト。お互い離れられるようにはできていない、というのが一番正確な気持ちです。だから、まあ半分営業の体だけの浮気を理由に離婚することはなく、それよりも浮気する環境を変えようと思いました」

なるほど、それはそれで新しい戦い方。妙に説得力があります。前提に「絶対に離れない」という考えがあるというわけです。その考え方にはもちろん賛否両論あることが予想できますし、筆者も「ご主人と再び信頼関係を築くのは難しいのでは……?」とも感じてしまいました。

さて、このケースで具体的に「浮気する環境を変える」とはどういう方法があるのでしょうか?