数々の話題作に出演し、圧倒的な個性で鮮烈な存在感を放つ坂口涼太郎さん。俳優以外にも、ダンサー、シンガーソングライターなど、表現者としての活動を続けています。独特なファッションやメイク、ポジティブなマインドを発信するＳＮＳも常に注目の的です。今回はそんな坂口さんに、自分の意見を積極的に発信する理由について伺いました。
第1回「「容姿のコンプレックスだらけだった」坂口涼太郎が違いこそ宝物だと気づいた理由」＞＞
第2回「「我が道を行くのは意外と孤独じゃない」坂口涼太郎が強く否定されても迷わずにいられるようになるまで」＞＞
坂口涼太郎
1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。特技はピアノ弾き語り、ダンス（ジャズ、バレエ、コンテンポラリー、ヒップホップ）、英語（特に発音）、短歌。朝の連続テレビ小説「なつぞら」「エール」「おちょやん」「らんまん」（NHK）、映画「ちはやふる」シリーズ、世にも奇妙な物語（フジテレビ）、罠の戦争（カンテレ）、「18/40〜ふたりなら夢も恋も〜」（TBS）など話題作に多数出演。俳優のほか、ダンサー、シンガーソングライターとしても活動。独創的なファッションやメイクが話題を呼ぶ。
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分からないからこそ分かろうとする努力、歩み寄る姿勢が必要
ーーとにかくたくさん映画や本に触れるそうですが、影響を受けた作品はありますか。
坂口涼太郎さん（以下、坂口）：いっぱいありますね。小説だと川上未映子さんが大好きです。作品から本当に勇気と励みをもらいましたが、「きみは赤ちゃん」（文藝春秋）っていう妊娠出産を描いたエッセイが特に好きです。作品を読んで、社会全体で、教育とかそういうところで、理解を深めるようなことをやってほしいと思いましたね。自分は男性の体を持っているから、体の痛みとか、感覚的なものって女性とは絶対違う。本当にお互いのことをもっともっと知ってかないといけないし、知るからこそ思いやれると思うんです。男性の体で生まれている以上どれだけ学んでも女性の本当のことはわからない、だからこそ歩み寄りたい。
これって男性女性だけの話じゃないんです。いろんなシチュエーションで、自分が生きてきた環境が普通というラインじゃないんだっていうことを、自覚しないといけないなと思いました。ほかにも、遠藤周作さん、宮本輝さん、あとよしもとばななさんも大好きです。
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