いつもとは別猫……、かもしれない。
「猫をかぶる」「借りてきた猫」など、猫にちなんだ慣用句はいろいろあります。これらは、本当の性格や性質を隠したり、普段とは違った大人しい姿を見せたりするという意味で使われることから、猫好きさんであってもあまり良い印象を抱いていないかもしれませんね。
しかし、当の猫たちは、こんなふうに形容されていようがお構いなし。いつもの自分とは異なる姿を見せることが、たびたびあるんです。
飼い猫が、まるで別猫のような姿を見せるシーンとして多いのは、来客時。住空間に、飼い主以外の誰かがやってくるというのは、縄張り意識が強い猫にとっては一大事です。物陰に隠れる猫もいれば、部屋の隅にちょこんと座って、来訪者の様子をうかがう猫もいます。その姿からは、いつものわんぱくさや甘えんぼうな一面を想像することはできません。まさに、借りてきた猫状態で「大人しくていい子だね!」と、褒められることもあるでしょう。
このように、余所行きの顔を見せてその場をうまくやり過ごす猫は、まるでセルフプロデュースの達人ならぬ“達猫”。ヒトの場合も、複数あるコミュニティーの中でいくつもの顔を持っているもので、ときには「こんなに猫をかぶっていていいのかな?」と罪悪感を抱くことがあるかもしれません。でも、堂々と猫を重ね着する彼らは、「猫かぶり上等! 使い分けって大事だよ」と教えてくれているのです。
今日も猫にならって、マインドフルな1日を。
マインドフル猫 気持ちを伝えるコツは?
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文/高木沙織
編集/吉川明子
前回記事「猫にとって食事は、「香り」から! ご飯を楽しく食べるコツ【マインドフル猫】」>>
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