トラブルが起こる要因2:「自分の視野」しか持っていない


仕事でもプライベートでも、自分勝手な人は嫌われます。でも、意外と本人は、「自分が自己中な言動をしていること」に気づいていないことが多いのです。
なぜなら、そういう人は、視野が狭い(=「自分の視野」しか持っていない)ことが少なくないからです。

相手の立場に立って物事を考えることができない人は、相手を怒らせてしまうことが多い。なぜなら、悪気がなくても、「相手を大切にしない言動」をしがちだからです。
人が怒る背景には、必ずと言ってもいいくらいに、「私のことを大切にしてくれないから、腹立たしい」という思いが隠されています。
それくらい、誰もが自分のことを尊重し、大切にしてほしいものなのです。

たとえば、仕事においても、相手から「折り返しの電話が欲しい」とメッセージが残されているのに放置していると、信頼を失うことは少なくありません。
そんな些細なことの積み重ねであっても、「私はあなたをどうでもいいと思っています」と言っているかのように、相手に感じさせてしまうのです。

 

「相手の視野」を持たないと、攻撃性を持ってしまうことも


たとえば、片思いの相手に振り向いてもらえなくて、ストーカーになってしまう人がいます。そういう人は、「こんなにもあなたのことを好きなのに、どうしてあなたは私を好きになってくれないのか」という思いを抱きがち。
でも、あなたが好きかどうかは、「あなた自身の話」であり、相手には関係ないこと。相手にとって大事なことは「自分が好きかどうか」であり、好きではない相手に好かれても、何の意味もないこともあるのです。

それと同じように、仕事においても、「自分がかんばったかどうか」は、お客様(クライアント)には、関係ないことも多々あります。それよりも、相手のニーズに応えた仕事をすることのほうが、相手にとっては大事なことだからです。
でも、「自分の視野」しか持っていないと、「ひどい! こんなに私は労力をかけてやったのに」と、相手を非難する気持ちを抱くようになってしまうのです。

トラブルを経験すると、多くの人は反省し、成長し、だんだん似たようなトラブルは起こさないようになっていきます。
でも、トラブルメーカーは、残念ながら、何度も同じことを繰り返してしまいます。それはどうしてなのでしょうか? 次のページで紹介します。