——ご両親も、工藤さんも、お嬢さんも、さぞかし疲労困憊だったのではとお察しいたします……。
長女の泣きぐせが、“娘の場合、日課の変更やストレスがかかった時に顕著になる、自閉症によく見られる睡眠障害”と分かったのは、もっとあとのことでした。
娘には本格的な療育が必要だということだけは、本能的にわかりました。でも、どこに通わせたらいいのか全くわからず……。母子で集団療育を受けていた児童発達支援センターは、週に1度2時間だけで、とても足りません。そこで勤め先の福祉に詳しい先輩に相談したところ、都内で長年運営していて評判がいいとされる社会福祉法人の療育施設が都内に3ヵ所あると教えてもらい、見学して回りました。
そのうちのひとつ、自宅から車で20分ほどの療育施設に毎日に通えるようになったのは、娘が3歳になった春。半年間、空きを待ったあとのことでした。
そこから私の復職への道は開けたのです。
【つづき】第5回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く⑤】3歳で療育施設へ。次第に安定していく娘。そして先生方の厳しくも愛のある“親”への指導にも支えられ...
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著者プロフィール
工藤さほ
1972年12月生まれ。上智大学文学部英文科卒。1995年朝日新聞社に入社。前橋、福島支局をへて、東京本社学芸部、名古屋本社学芸部、東京本社文化部で家庭面、ファッション面を担当。2012年育休明けからお客様オフィス、2019年から編集局フォトアーカイブ編集部。こども家庭審議会成育医療等分科会委員。東京都出身。
★第2回セミナーは10月21日(土)「取り残される障がい児・医療的ケア児の親たち」をテーマに、障がい者の家族の暮らしを研究している佛教大学教授の田中智子さん、厚生労働省、こども家庭庁の担当者を招き開催されました。
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構成・文/工藤さほ
編集/立原由華里
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