本音を出せば出すほど、楽しい

行きすぎた我慢で「無色透明の人」になってない?「嫌われないための同調」は今すぐやめていい_img0
 

といっても、「自分を出さなきゃ」「個性的でなきゃ」などと無理をする必要はなく、自然体で素のままの自分で生きるのが、あなたの個性を発揮するベースです。

私自身も、経営者になってからは経営者の仲間が、ひとりビジネスを追究するようになったら、やはり同じような仲間ができました。アグレッシブに稼ごうと思っていれば同じような起業家が集まる。投資も同じスタンスの投資家が集まります。

それは人間関係の変遷も意味し、自分の価値観やライフスタイルの変化に応じて離れていった人もいますが、新しく友人知人や仲間になった人もいます。同じ方向性を向いているので、本音を出せば出すほど会話は噛み合い、むしろ楽しいものです。

 

「気が合う人とだけとつきあう」のだって構わない


また、私はつねに合理的・論理的でありたいと思っています。だから、そういう論調が好みの人からは評価され、そうでない人からは「理屈っぽい」「生意気」と敬遠されています。

結局、自分の性格を好きだという人もいれば嫌いだという人もいるわけで、それなら素のままの自分を受け入れてくれる人とだけつきあうのが幸せというものです。

そんな状態を「世界が狭くなってつまらないのではないか」と感じる人もいるかもしれません。しかし、世界の広さを決めるのは、自分自身の視野の広さと、自分とは違うものを受け入れる度量の大きさであって、自分と合わない人と我慢してつきあって得られるものではありません。

それに気が合う人とだけとつきあうことは、世界が広いか狭いかという次元ではなく、幸せかどうかという次元の話なのですから。
 

著者プロフィール
午堂 登紀雄(ごどう・ときお)さん

1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒。米国公認会計士。大学卒業後、東京都内の会計事務所にて企業の税務・会計支援業務に従事。大手流通企業のマーケティング部門を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。2006年、株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。現在は個人で不動産投資コンサルティングを手がける一方、投資家、著述家、講演家としても活躍。『捨てるべき40の「悪い」習慣』『「いい人」をやめれば人生はうまくいく』『孤独をたのしむ力』(いずれも日本実業出版社)などベストセラー著書多数。

 

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『そんな我慢はやめていい 「いつも機嫌がいい自分」のつくり方』
著者:午堂 登紀雄 日本実業出版社 1540円(税込)

人間関係、仕事、家事、育児、介護……それって本当に「意味のある我慢」ですか? 自分で自分を追い詰める我慢をやめて、自分をイライラさせるのをやめる方法を教える本書。ご機嫌でいるための「最優先事項」は何か、他人はそれほど自分のことを見てはいない、など、私たちの暮らしにはびこる様々な「我慢」を徹底的に細分化し、著者の経験も交えながら一つひとつ解きほぐしていく。


写真/Shutterstock
構成/金澤英恵
 

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