「グループの危機」はなかったけれど……
——それぞれが個人でも活躍の場を広げて行くなかで、グループとしての目標はどのように変わっていきましたか?
shoji:個々が次々と新しい経験をすることができていたのですが、シッキンとしては既存のダンスイベントに参加することでしかパフォーマンスできていなくて。自然と自分たちで単独公演をすることを目指すようになりました。
Oguri:他のダンサーも参加するイベントでは、もちろん持ち時間は制限されるし、小道具や照明も自由に使えるわけではないので。自分たちで全部ゼロから演出して、セットとか小道具も 使い放題みたいなショーをやれるようになりたい思いがありました。実際にやるのは大変でしたけど(笑)。
——2013年から始まったs**t kingzの単独公演は、オリジナル楽曲でバキバキに踊ることもあれば、ストーリー性のある舞台のようなパフォーマンスを見せることもあり、唯一無二のショーでダンサー以外のファンを増やしてきました。これまで4人の意思がすれ違って衝突するような危機はあったのでしょうか?
shoji:グループの危機……思い浮かばないですね。なかったと思うな。
Oguri:大喧嘩したことはないけど、そういえばNOPPOが、今や超人気某グループの創設メンバーに誘われたことがありましたね。
shoji:あったあった! 海外遠征中にヒソヒソ電話していた気がする。
kazuki:その話を聞いて、Oguriが頑固オヤジみたいに「絶対にシッキンを辞めたらダメだよ!」って言っていた気がする。
Oguri:人生の分岐点で他人が「絶対にダメ」とか言っちゃダメですよね……。まあ僕が言うまでもなく、NOPPOは自分の意思で断っていましたけど。
NOPPO:最初は「ちょっとダンスビデオを撮りたい」と言われて行ってみたら、それがオーディションだったみたいで。その誘いに乗らなかったのは、デビューしたら自分の好きなダンスが踊れなくなると思ったからです。小学生の頃も芸能事務所と仮契約していて、デビュー寸前まで話が進んだことがあったのですが、その時も自由を奪われるのが嫌だったのでお断りしましたね。
kazuki:まあ、昔は事務所の方針が絶対だったかもしれないけど、今はアーティストがダンスも自己プロデュースするようになっているよね。
Oguri:うん、今誘われたら、乗っかっちゃうかもしれないね。
kazuki:お前が言うなよ(笑)。
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