プライドは捨てない、持ち方を変える


ーーどういうふうに変えたんですか?

青木:知り合いを増やして、仕事に結びつける努力をするという感じですね。あとは、いままで難しいなとか、やりたくないな、苦手だなって思うことをやり始めましたね。

 

ーー苦手なことってどんなことでしょうか?

青木:例えば飲みの席に付き合うとか、いろんな人たちの前で喋るとか。講演会で90分喋るっていうのも私にとっては挑戦でしたね。1人で喋るのって、非常に難しいんですけど、 そこの訓練はすごくしました。あと、講演会があったら、ちょっと早めに行って、「今日の講演会が良かったら、次も呼んでもらえませんか」みたいなこと言う。そして張り切って講演で話して、終わったら「どうでしたか」「次いつできますかね」なんて言って、もうそこで次回出演の約束を取り付けて。

 

ーー逆にもう20代の働き方ですね。売り出し中の若手みたいな営業へのガッツ。

青木:生まれて初めてかもしれません。こういうガッツ。最初はプライドもありました。タレントとしての見え方がよくないから、といわれることもありましたが、落ちてるなら仕方ないでしょう。落ちてもかくしてる自分より、落ちて努力してる姿を、私は娘にみせたい。本を手売りしているのを見た人から「こんなところで、自分で本売ってるんですか?」とか、言われたこともありますよ。でもそう言ってくる人に対しても「本買ってくれませんか」って言う勇気があります。

ーープライドを持っていても仕方ないみたいな?

青木:プライドの持ち方が変わったんです。いろいろ言ってくる人と私とのやり取りを見ていて、それでファンになってくれる人もいるんですよ。いろいろ言われた後に、次の人が「5冊買います」って言ってくれたり。いや5冊もどうするんですかって思いますが(笑)。なりふり構わずやってるんだけど、それを楽しめるようになったんです。面白いですよ。