10月31日は、スペイン王室のレオノール王女のお誕生日でした。18歳を迎えられたこの日、王位継承順位第1位のプリンセスは、議会にて憲法原本を前に忠誠を誓われたのです。これによって事実上の王太子に。

18歳という若さで、王太子……ということにも驚きますが、実は欧州の王室では、未来の君主に同年代の方々が多いのです。しかも、その大半がプリンセス! いわゆる、未来の女王です。それも時代の流れゆえ。男子優勢であった長子制が改正され、欧州では多くの王室で性別に関係なく第一子優先とした継承順位に。その結果、今回ご紹介する、注目の王室6ヵ国の大半に女王が誕生します。

まずは、そのうちのお一人、スペインのレオノール王女の儀式にはじまり、その他今後ますます注目を集めること間違いなしのプリンス&プリンセスの皆様をご紹介します!


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スペイン:18歳のお誕生日を迎えられた、レオノール王太子

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2023年10月31日、王宮にてシャルル3世勲章のネックレスを授与されお言葉を述べられる王太子。写真:代表撮影/ロイター/アフロ

スペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃の第一子で長女、レオノール王女が、この日18歳のお誕生日を迎えられ、成人を祝すと同時に行われたのが、憲法への宣誓。
王位継承順位第一位というお立場の王女は、この若さですでに、いわゆる王太子なのです。実はスペインでは、まだ男子優先の長子制のため、万が一王女に弟が誕生すれば王女の即位は無くなりますが、事実上この日でレオノール王女から王太子となられた節目と言えるでしょう。

議会での宣誓の後には、宮殿にて、父で国王、フェリペ6世から、歴史的かつ名誉ある“シャルル3世勲章のネックレス”(1771年にシャルル3世が孫の誕生に際し製作)を授与されました。それがここでおつけになっているものですが、これは、王位継承者としての務めを果たす決意の象徴ともいえるものです。

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パンツスーツ/Sastrería Serna 写真:AP/アフロ

未来の女王となるべく王太子の成人を祝すバースデーは、決意と責任の重さが感じられるものでしたが、そんなレオノール王太子が選ばれたファッションもお見事でした。

現在、自国の陸軍士官学校で士官候補生でもある王女は、凛としたパンツスーツをチョイス。スペインを代表するテイラーによるビスポークで、ピークトラペルに2つボタンのジャケットは、胸の開き具合やウエストのカーブなど、とにかくパターンと仕立てが美しい! 加えて、初々しい白というのもピッタリ。なにより、この日国王から授与された“シャルル3世ネックレス”が最も映える色でもあります。

髪形もセンターパーツのストレートでポニーテール。ジュエリーは最小限の小さめピアスのみと、ミニマルなスタイルがむしろ王太子の美しさと品格を際立たせていますね。

主役のレオノール王太子が白、母レティシア王妃はロイヤルブルーのワンピースで、妹ソフィー王女もブルー系プリントのケープワンピースをお召しに。国王フェリペ6世のタイと合わせて、王太子以外の皆様がブルー系でリンクしたファッションであったことも印象的でした。

この日を節目に、今後レオノール王太子は、より公的な場で責任のあるお仕事に従事されるのでしょう。

ベルギー:エリザベート王太子(22歳)

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2023年10月15日、デンマーク、クリスチャン王子18歳のバースデー祝賀パーティーに出席。 ドレス/Natan 写真:REX/アフロ

ベルギー、フィリップ国王とマティルド王妃の第一王女として誕生したエリザベート王女。
1991年に憲法が改正され、長子先継制となっていたことで、第二子、第三子と弟が誕生するも、王女の継承順位は変わらず。2013年の父フィリップ国王の即位にともない、王太子の称号であるブラバント公を継承され、現在継承順位は第一位に。エリザベート王太子が即位されると、ベルギー初の女王誕生ということにもなります。

現在オックスフォード大学で歴史と政治を学ぶ王太子ですが、実はこのプリンセス、お洒落センスも素晴らしいんです。
この時も、シャンパンカラーのストラップレス・ドレスにグローブを合わせた、シックながらモード感のある着こなしですね。ティアラも繊細で小ぶりサイズが年齢とマッチしていて、とても上品です。


また今月25日のお誕生日には、SNSで公開された画像のファッションが、大胆&セクシーと話題に! 胸元に透け感のあるトップス&パンツ共にドリス ヴァン ノッテンのもので、そう、実は自国ベルギーを代表するデザイナーのものをしっかりセレクトされていたんです。私には大胆というより単に、とっても素敵! と思った次第ですが、さて皆さんは?


オランダ:カタリナ=アマリア王太子(12月で20歳)

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2023年10月15日、デンマーク、クリスチャン王子18歳のバースデー祝賀パーティーに出席。 ドレス/エッセンシャル・アントワープ 写真:REX/アフロ

日本の皇室とも親交の深いオランダ王室ですが、ウィレム=アレクサンダー国王とマクシマ王妃の第一子として誕生したのが、こちらのプリンセス、カタリナ=アマリア王太子です。

こちらも生誕の前年に出された王令によって、誕生時オランダ王女、およびオラニエ=ナッサウ公女の称号をもち、2013年、父の即位に伴って、オランダ王位の法定推定相続人(オラニエ女公)に。現在はアムステルダム大学にて、歴史学、政治学や心理学などを専攻されています。

お父様(国王)ソックリの愛くるしいお顔立ちの一方、貫禄や気品のある佇まいが印象的で、とても大人っぽくも見えますね。この日は、鮮やかなロイヤルブルーのケープドレスを着用され、ティアラを含め、ジュエリーをサファイアとダイヤモンドであわせた、まさにプリンセスらしい着こなしをされていました。