ミドルエイジが直面する介護やお金の問題について、介護の専門家でFP資格を持つ渋澤和世が、皆さんのお悩みにお答えします。今回は、離れて住む母親が1人で食事をする姿に心を痛め、いろいろと心配になってきたという美和子さん。話を聞いてみましょう。

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食べることが面倒になってしまった母

コロナ禍で父を亡くして2年。82歳になる母は、私の住むマンションから30分ほどの距離にある実家に住んでいます。時々会話が噛み合わないなど、年齢による衰えは感じますが、くわえて近ごろは母親の食事のことが気になっています。

昔はよく女友達と連れ立って旅行に行ったりランチをしたりするような人でしたが、コロナ禍以降はその機会がグッと減り、そこに追い打ちをかけたのが父の死でした。もともと父とはベッタリする間柄ではありませんでしたが、それでも60年近く連れ添い、寝食をともにしてきたのでダメージは計り知れないようです。最近は週1でデイサービスに通う以外は家で過ごすことが多く、テレビを観たり昼寝をしたりしていると言います。

そんな母から先日電話がかかってきて、「今日も食事が面倒でほとんど食べなかったのよ。それにもう何日も誰とも話していなくて」と言われました。それを聞き、栄養面や精神面で悪影響が出るのではと心配になっています。

私にも家庭があるので、毎日実家に顔を出すことはできません。母も特に同居を望んでいるわけではないので、同居以外に何か良い方法があれば教えていただけますか?

 
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