長いキャリアで知りすぎたことが、足かせにならないように


颯爽とカメラの前に立ち、笑顔でオンライン接客をする鳥居さん。かっこよすぎます……! 「ちょっと仕事がマンネリ気味だな」と感じているなら、新しいことに挑戦してみるのもいいかも。そんなふうに背中を押してくれる鳥居さんの姿。

そして、「あなたもまだまだこれからよ!」と勇気をもらった気持ちになる、次のメッセージも印象的でした。

デビューから61年!デザイナーの鳥居ユキさんが、80歳になっても毎日「仕事にワクワク」できる秘訣_img2
デビューから数年を経た1968年、25歳のころの鳥居さん。「当時、若い女性デザイナーはまだ少ない時代でした」(本書P140より)

「私にとって服づくりとは、暮らすことや生きることと同じです。ですから365日、頭の中はデザインのことばかり。もう60年以上続けていますから、知りすぎてしまって、逆にそれが邪魔になることもあるのです。手慣れた感じで、なんとなく対処してしまうとかね。

 

そうならないためには、常に新しく感じられる方法を考え出し、トライするのみ! たとえば若い世代の雑誌に目を通す。若いファッションを否定しないの。そうして多面的に今の空気を感じることも大事です。

するとずっと後になって、そのファッションが頭の中でよみがえり、意外なアイデアにつながる場合だってあるのですから」
——『80歳、ハッピーに生きる80の言葉』より