スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの“愛するモノ”について語ります。
久しぶりに迷いに迷いました。
迷い疲れていたのか、これを買った時は「可愛い!」という興奮と同じくらい、謎の安堵感があったほど(笑)。
私は普段、あまり迷いません。
何かを選ぶ時、決断する時、スタイリングもほぼ直感。
色々な方法を試してきた結果、この直感というものが自分にとってとても大事なことだと気が付いたんです。
なので、毎日この直感が素直に働くように、なるべく感覚を研ぎ澄ませる努力をしています。
なんて書くと大袈裟ですね。
毎朝ストレッチする、とか、好きな香りをつける、とか、体調にあったお茶を飲む、とか。
スタイリングもその一部かもしれません。
全てはその日一番ベストな自分を作るため。
その中に、迷いや悩みを持ち越さない、というのがあります。
これは心の精神衛生上とても大事なことだと思うのですが、そうは言ってもすぐにすっきり解決できないこともありますよね。
その場しのぎで解決したように見せても、自分の心ってやつは騙せないのですよ〜。
モヤモヤしたままだと、時に大失敗に繋がったり、何なら数年ひきずるようなことにもなりかねません(笑)。
だからサクッと解決できないものに関しては、しばらく寝かせる、忘れる、という技を使っているのですが、このローファー選び、そう上手くはいきませんでした。
だって決めることもできず、忘れることもできないまま、寝ても覚めてもいつもローファーのことばかり考えてしまうんです。
いろんなブランドのサイトのローファーをカートに入れては眺め、検索しては候補が増え……を繰り返してしまいました。
高価なものから安価なものまで、私のPCには一体何ブランドのローファーがコクションされていたことか!
そして決めたのはこれです。
言わずと知れたローファーといえばのブランド「トッズ」。
実はこのローファーは最初にカートに入れたものでした。
常にこれと何かを比べ続けていたのです。
軽さ、柔らかさ、コスパで言えば、もっとたくさんの素敵なものもありました。
ただ“ずっと履ける“ということに関しては、やっぱり私の中でトッズが群を抜いていたんです。
トッズで一番最初に買うのは島田順子さんが愛用されているゴンミーニだろうと思っていましたが、まさかこんな展開になるとは!
だけどそこはさすがローファーの老舗。
ボリュームソールを選んでも、今や私の定番となりつつあります。
パンツにもスカートにも合うし、ボリュームのある足元はベーシックな服を着ていても一気に今年らしさを演出してくれます。
さすがだなぁ。
やっぱり老舗の良さって絶対にあります。
秋冬の足元はローファーがあれば大丈夫。
いつもの服を新鮮に見せてくれること間違い無しです!
写真・文/福田麻琴
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