日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、夫婦の会話にまつわるモヤモヤするというエピソードです。

何を聞いても手ごたえがない夫


エピソードをお寄せくださったのは、一人娘が社会人になったというコトミさん(55歳・主婦)。


夫と娘と三人で暮らしています。今年娘が社会人になり、子育て生活もひと段落。娘は「一人暮らしはまだいいや」と言っていますが、そのうちこの家を出ていくこともあるのかしらなんて、たまに考えてしんみりしています。

娘の独立を想像したときに、憂鬱になってくるのが夫のこと。

夫はもともと無口で不器用なタイプ。私と娘はおしゃべりなのですが、夫はいつも黙って話を聞いているばかりです。

「あなたはどうしたい?」「私はこうだと思うんだけどどう?」色々聞いても、答えは「ああ」か「……」程度。私や娘の意見を否定してくることはないのですが、夫から積極的に意見を言ってくれることはほぼなくて、楽しい雑談トークを提供してくれるなんてもってのほか。

これまでは夫は仕事で忙しく、私も娘という話し相手がいたのでそれでもよかったのです。しかし、あと数年で夫は定年退職。そしてその時、娘が独立して家を出ていたら……。きたるべき夫婦二人っきりの生活を想像すると、ぞっとしてしまいます。

 


他人を変えるのは難しい

コトミさん、娘さんの就職おめでとうございます。子育てが落ち着かれて、これからの生活も楽しみですね。「子育てが終わったら夫婦で旅行に行くの~」なんて前向きな話を聞くこともありますが、逆のパターンもありますよね……。

楽しい話し相手だった娘さんが家を出てしまったら、無口なご主人と二人きり。おしゃべり好きな人にはなかなか心配なシチュエーションです。

もちろん、ご主人が定年退職を機に急におしゃべりになる可能性だってゼロではありません。仕事に追いまくられてストレスを抱え、おしゃべりする余裕がなかっただけかも……? いえ、やっぱりそれはなかなかあり得ないことかもしれませんね。いい大人がある日いきなり性格が変わるなんてこと、めったにないはずです。

コトミさんもきっとよくご存じの通り、他人を変えるのはとても難しいことです。これまで娘さんがつとめていた「楽しい話し相手」を、まったく違う性格のご主人に求めるのは酷なこと。そこで悶々とするよりも、その役割は外に探しに行く方がずっと建設的ではないでしょうか。

 
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