紗奈さん(仮名・38歳)は、現在夫と別居して3年経過。妻は離婚の意思を固めている一方、夫は頑なに離婚を拒み続け、ついに完全に音信不通となってしまいました。しかしながら、別居以前は激務の妻に執着し、ストーカーと化していた夫。妻に愛想を尽かされてしまった夫は、執念深く復讐をしているようです……。

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束縛に1000万円の慰謝料...ストーカーと化した夫の「絶対に離婚させない」狂気の戦略_img0
 
取材者プロフィール
紗奈さん(仮名)38歳
職業:音楽関連会社勤務 
家族構成:別居中の夫
 


夫のストーカー行為が加速…


メガバンクから音楽関連会社への転職をきっかけに、職種も職場環境もがらりと変わり、多忙になった紗奈さん。

やりがいのある仕事に夢中になっていましたが、夫はそんな妻の様子に沸々と不満を募らせ、異様に妻の世話を焼いたり、待ち伏せや尾行などのストーカー行為がエスカレート。我慢の限界に達した紗奈さんは一時的な別居後、距離を置いても変わらない夫と一緒に暮らすのは難しいと判断し、本格的に別居を提案しました。

「夫はもちろん別居に猛反対。『夫婦は一緒にいるべきだ』『結婚した責任を果たせ』などと言われ続けましたが、何を言われてもどうしても心が動きませんでした。

押し問答を続けながらも私は本格的に別居に向けて動いていましたが、すると夫が別居についての条件を並べた合意書を作成し、これに捺印しろと言い出したんです」

内容は、今後の婚姻費用(具体的には家賃や食費、水光熱費、消耗品代など)を負担すること・過去の婚姻費用を折半して精算すること、財産となる貯蓄や家電製品・家具の持ち出し禁止、そして、月に2度は夫婦として過ごすこと、異性と関係を持たない・2人きりでの外出は仕事であっても禁止、家に入れてはならない……など、主にお金と異性関係について細かに記されていたそう。

「契約書を見た瞬間、『ああ、気持ち悪い』と思ってしまいました。

家計についてはこれまで何となく分担していましたが、収入差もあるので夫の方が多く出していました。彼はそれを数年分細かに計算して、約150万円を私に払うように言ってきたんです。

ほとんど嫌がらせ行為としか思えませんでしたが、このとき契約書に捺印しました。これはもう別居ではなく、離婚のステップだと夫に告げて……」