一泊二日、家族でのんびり過ごす温泉旅。ファッションエディターの昼田祥子さんは何を着て、何を持っていく? 先日初の著書『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を出版された昼田さんに、温かくて軽やかな温泉旅コーデと持ち物選びの考え方について教えていただきました。
どこへ行くときも、旅のテーマは“いかに身軽に荷物を減らして、余白を作れるか”
「クローゼットと同じく、荷物もバッグの容量に対して6割以下にとどめて、余白を必ず作ります。それは旅先で出会う、いいなと思ったことや場所にすぐに動ける自分でいたいから。身軽であれば、ひょいっと動けるし、余白のあるバッグであれば、旅先で出会ったものを入れて帰ることができる。なので、国内旅も海外へ行くときも、“いかに荷物を減らして余白を作れるか”が私にとって一番大切なことなんです」
【1日目&2日目共通】
旅コーデで最初に考えるのは、靴。靴を決めれば自ずとボトムスが決まり、トップスが絞られる
「旅コーデで一番最初に考えるのは、靴です。今回は歩きやすいようスニーカーに。靴を決めたら自ずとボトムスが決まり、トップスが絞られていきます。温泉だろうが、なんだろうが、ワントーン、シャツ&パンツスタイルという基本の私のスタイルで。着慣れたものがいつもと違う場所でも安心感をもたらしてくれます。一泊二日ならインナーだけチェンジして、服装は二日とも同じで十分です。
旅行は私にとっては“ケ”の出来事なんです。つまり、特別なことは一切しない。普段のまま、まるで銭湯に行ったりふらっと買い物に出かけるのと変わらない意識で、旅に出かけたいと思っています。旅を“ハレ”の一大イベントにしてしまうと、気疲れからスタートしますから(笑)」
【昼田さんの旅バッグ】
自分にとって不必要な機能がない、無印良品のリュック
「娘と兼用で使っているリュックです。作りもシンプル。出し入れしやすく軽く、大きすぎない容量、PCをホールドできる仕切り、開け閉めしなくても取り出せる両ポケットなど、自分にとって不必要な機能がないところが気に入っています。自分では使わない機能が付いているのも地味にストレスなので、トゥーマッチ感がない、って実は結構大事なポイントかもしれません」
【旅バッグの中身】
何を持っていくかよりも、いかにモノを持っていかないか
「旅の持ち物を考えるときは、何を持って行こうかではなくて、“いかにモノを持っていかないか”という視点で考えます。どこまで持っていかずしてご機嫌な私でいられるか、その最低ラインをいつも探っています」
1. PC&ガジェットケース。DAISOのiPadケースをガジェットケースとして使っています。クッション性があり、中身を衝撃から守ってくれます。
2. メイクポーチってどうでしても汚れるので100均で。これならクッション性があり、中身を衝撃から守ってくれます。整理整頓ができない私には、仕切りがなくぽんぽん入れられるタイプが便利です。
3. エコバッグは普段使っているBAGGUのもの。
4. ヨハのウールのインナー。ウールは天然のエアコン機能を備えているので、汗冷えすることなく適温をキープしてくれます。下半身の方が冷えるタイプなので、持っている中で一番厚手なヨハのものを持参します。
5. 寒がりな私に欠かせない、モンベルのメリノウールのインナー。これがあれば雪山もへっちゃら。毎日の日常にも、冬の外出にも欠かせません。
6. 大好きなマンナインのポーチに入れているのは、瞑想グッズ。ここが一番こだわっているポイントかもしれません。大好きなポーチ、大好きな瞑想の香りたち。旅先においても、今日の自分を知るために瞑想は欠かせません。ニオイが残りにくいお香たちとマッサージオイルで体をほぐしたりしてます。
〈ポーチの中身 左から〉
・ブレンドしたenherbのマッサージオイル。これでマッサージして身体をほぐします。
・HEMPS CBD RESCUEのマインドフルネスオイルは私が一番好きな香り。
・サンガインセンスのお香はそのときの気分に合うものを持っていきます。
・香立てがついているので旅先でも便利なSENNのお香。
7. IKEAのオーガナイザーは299円と安い! そして軽い! ここに家族分を足します。オーガナイザーの中は、エヌドットのヘアオイル、ナカノ モダニカ4のグリース、ウカの頭皮ブラシ、タングルティーザーのヘアケアブラシと、いつも使っているものたちを。パルセイユのシャンプー&コンディショナーは娘と兼用にして荷物を減らします。意外と歯ブラシが合わないのがストレスなので(笑)、いつも使っている歯ブラシも持っていきます。スキンケアはSENNの化粧水、これ一本で完了!
昼田さんおすすめの一泊二日温泉宿
おやど 森の音
住所/〒999-3145 山形県上山市河崎字反田848
tel/0570-03-0810
暖炉のあるロビーや充実したフリースペース。余白を楽しむために訪れたい宿
「ここの宿の魅力は、フリースペース(余白)が多いところ。温泉に浸かったあと、ゆっくり過ごせる場所がお部屋以外に充実しています。例えば、ロビーでは暖炉を囲みながらまるでバーに来たみたいな気持ちでドリンクを飲むことができたり、2階にある充実したフリースペースでは、ダラダラ、ゴロゴロしながら会話を楽しむことができたり。その開放感でさらに心も解けていくような気がします。ぜひ行った際は近くにある山形プリン スイーツ&カフェで美味しいプリンをゲットしてください」
※掲載アイテムはすベて本人私物です。
構成・文/堂坂由香
第1回「旅の服選びは「アウターから決める」40代スタイリストが非日常感を楽しむための温泉旅コーデと【旅バッグの中身】とは?」>>
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