お仕事帰りに同僚と。大切な家族や友人と。
心からおつかれさまと伝えたい日のレストランを厳選してご紹介します。

1000円以上するメニューなんて、探すのが大変なくらい。でも、うまい!そんな名店が、ビジネスエリアには潜んでいるんです。中国出身の店主が、郷土色豊かな、故郷の料理を出すこちらのお店。寒さも吹き飛ぶ美味しい辛さが癖になりそう!

河南省の名物も潜む、四川の名店!
中国四川料理 天然居(虎ノ門)

四川省などで女性に人気だという串串香。串に刺した具を鍋に入れて楽しむ。スープ¥980。野菜1本60、 肉・魚介類1本¥80。

よくある街の中華料理店かと思って入ると、驚くはず。メニューを見れば、麻婆豆腐や担々麺といった四川の定番料理の中に〝串串香〞や〝ハーラー麺〞など、見慣れない料理が!実はここ、東京・池袋の人気四川料理店で腕を振るっていた中国・河南省出身の孟さんが構えた店なのです。現地のホテルで修業を積んだという孟さんは、麺も醤(ジャン)も、とことん自家製。河南省名物ハーラー麺ももちろん、手打ち。ふんわりもっちりとした独特の食感で、その冷麺仕立ては、清楚な見た目とは裏腹にガツンとニンニクが効いた味! 火鍋のような辛い鍋に、野菜や肉の串を入れて楽しむ四川の串串香は、山椒の鮮度の良さを物語る鮮やかな香りと痺れ、深い辛みが後を引きます。

冷ハーラー麺¥780。水分量の多い手打ち麺を、ハーラー床と呼ばれる器具で押し出して作る麺で、種類は多彩。これは辛みを感じるほどニンニクを効かせた冷たい麺。牛骨、豚骨、鶏ガラなどを一日煮込んで取った濃厚なスープで作る麻辣ハーラー麺¥850もうまい。
羽付き豚肉焼き餃子6個¥520。餃子の皮も厚みのあるもっちりとした手打ち。まずはそのままで、次に黒酢と、最後に自家製の辣油を入れて。羊肉、海老の餃子も。
飲食店などが並ぶビルの1階にあります。早めか、遅めの時間が狙い目です。

【中国四川料理 天然居】
東京都港区虎ノ門1-16-4 アーバン虎ノ門ビル1F tel. 03-3508-4510 営業時間:11:00~14:30LO、17:00~23:20LO(土22:30LO) 休日:日曜 テーブル55席 日替わりランチ¥680~。夜は、四川風麻婆豆腐¥850、特製汁なし担々麺¥780、火鍋は5名からで1人¥2500~、河南省のコース料理洛陽水席¥4200甕出し紹興酒1合¥480~、中国酒¥390~(すべて税込)
 

このページは、女性誌「FRaU」(2012年)に掲載された
「おつかれレストラン」を加筆、修正したものです。
撮影/平野茂 取材・文/齋藤優子 構成/藤本容子