不妊治療を頑張った自分を、褒めてあげてほしい


はなさん、こんにちは。なかなか言葉にしづらい気持ちを、打ち明けてくださってありがとうございます。2人目を望んで苦労した女性が私の周りにもいること、私自身も不妊治療の経験があることから、色々と思い出しながらお悩みを拝読しました。

ご自身の中にある“嫉妬”に気づいているがゆえに、AさんやB君を「意識したくないのにしてしまう」はなさん。その状態が続くのは自分やお子さん誰にとっても、よくない影響が出ることを、すでに十分わかっていらっしゃいますよね。だからまずは、はなさんのこれまでの努力を認めてあげること。そして、1人授かったことへの感謝に気持ちを向けてみませんか?

私も経験して感じたのは、不妊治療は肉体的にも精神的にも、そして金銭的にも負担が大きく、本当に根気のいる治療だということ。約5年間不妊治療に励み、さらに再開して半年間治療に専念したはなさんは、もうそれだけでじゅうぶん立派です。2人目のお子さんは結果的に結び付かなかったことはつらい出来事でしたが、全力で頑張った自分をどうぞ褒めて認めてあげてください。一人ひとり、人生のテーマは違います。お子さんが1人いらっしゃることが、はなさんにとっての、最高の人生のギフトなのだと思ってみませんか?

 


「比較ぐせ」を手放し、息子さんに愛を注ぐことに集中を


それに、2人目を産めばはなさんの気持ちは、間違いなく充足したのでしょうか。2人目が生まれてより大変になることも、きっとたくさんあるはずです。でも、どのご家庭も子供が2人なら幸せだとか、5人いると大変で不幸だとか、子供を秤にかけて幸せを競っているわけではないはずです。家庭ごとに授かる子供の人数が違うことは、私たち人間には今は分からない、天からの采配と言いましょうか、何か理由があるのだと思います。私は子供ができませんでしたが、それが人生のギフトと受け止めています。

だから、私から唯一はなさんに言えるのは、「今目の前にいる息子さんを愛し、大事にすることに集中してほしい」ということ。そうすることで、はなさんがどうすればいいのかは自ずと見えてくると思うからです。

Aさんには2人目ができたのに、はなさんにはできなかった。その悔しく、焦る気持ちはわかります。でも、相手にできた生命を喜べないのは、はなさんが頑張ってきた不妊治療も否定することになると思いませんか。それに、Aさんとあなたを比べること、B君と息子さんと比べることで、幸せになる人はいるでしょうか。「比較ぐせ」は負の連鎖をもたらす魔力のようなもの。あなたと子供、そしてご家庭、何よりはなさんの幸せのためにも、その比較ぐせは今すぐ手放して下さい。比較は原動力にできる一部の場合以外、幸せになるのを阻む悪い習慣です。それに何度も申し上げますが、命の数で幸せは計れません。