みなさんは「アイドル」と聞いてどんなイメージが浮かぶでしょう? 清楚でガーリーでキュートで……。私の場合、そういった少し一面的なイメージを持っていました。個人的に、清純派のザ・アイドルがあまり刺さらなくて、ちょっと変化球でクセがあったりするグループに惹かれるのですが、王道アイドル系はあんまり……という人にこそ勧めたいグループが誕生しました。サバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」から誕生した「ME:I(ミーアイ)」です。
10月に初回配信が行われた日プ女子も、12月16日に最終回を迎え、ファイナルに残った20人からデビューする11人が決定しました。最終回を現地観戦してきましたが、集大成となるデビュー評価楽曲『想像以上』『CHOPPY CHOPPY』のパフォーマンスの気迫には圧倒されました。完成度が高すぎるパフォーマンスに、全員デビューしなきゃおかしくない? と思うほど。ここからさらに約半分も落とされるなんて……。選ばれし一握りの裏に、数えきれない日の目を浴びなかった才能がいる。そんな世の理をこんなにもまざまざと見せつけられる機会もそうないです。
運命の順位発表では、ずらりと並んだ20人の中からデビューが決まった練習生が呼ばれて移動していくのですが、ひとり呼ばれる度にほかの練習生が即座にかけより、抱き合って祝福する姿には胸を打たれました。終盤になり、自分がデビューできないと悟っても、最後まで前をしっかり見据える姿には感服させられました。人生をかけて戦ってここまで来たのに、デビューできないという現実を突きつけられるのですから、極限状態だと思うのですが、最後まで取り乱さず、仲間に笑顔で拍手を送れるなんて。ダンスや歌が上手いだけじゃなくて、こういう子たちだからみんなが応援したんだよな、と改めて思わされました。デビューできなかった9人は円陣を組んでお互いを称え合い、観客席に深々とお辞儀をしていて、お願いだから幸せになってくれ……と祈らずにはいられませんでした。
ステージや表舞台で取り繕うだけではごまかせない、生身の人間性が垣間見れるのはサバイバルオーディション番組だからこその醍醐味。集まった原石は未完成だからこそ、無限のポテンシャルがあり、個性的なトレーナー陣の指導で回を追うごとに飛躍的に才能を開花させていく姿に毎回驚かされました。人の才能が芽吹く瞬間ってやっぱり心動かされるものがあります。見た目の良さだけでは絶対に勝ち残れない。歌やダンスの実力はもちろん、最終的には「ステージ映え」やいかに印象に残るか?という理屈では説明しきれない部分が試されて、結局何が一番求められるんだろう? と考えたら、結局はもう「人間力」かな? なんて思わされたり。そんな日プ女子のYouTube公式チャンネルの登録者数は80万人を突破(2023年12月17日時点)、連日関連ワードがXでトレンド入りするなど、国民の大きな注目を集めました。
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