12月に入り、気が付けばとうとう2023年も残りわずかとなりました。バタバタと忙しい年末といえば“大掃除“。そろそろ取り掛からなければと思っている方も多いのではないでしょうか。どこから手をつけていいか分からない……そんな方にこそまず取り掛かって欲しいのが「クローゼットの整理整頓」です。年末の大掃除のタイミングでご自宅のクローゼット収納を見直して、すっきりとした気持ちで新年を迎えませんか?

美しいクローゼットを体現しているライフスタイルプロデューサーの浅倉利衣さんと一般社団法人MOTHER 代表小澤あきさん。お二人のご自宅のクローゼット収納のルールをご紹介します。

 

忙しい朝に悩む時間を削減する“スマートクローゼット”


「お弁当を作って、ご飯を食べさせ、身支度させ……。自分にかける時間などないほど忙しいのが母親業。長女が生まれてからは、つねに子どものスケジュール優先で、時間に追われる日々ですが、私自身やりたいことや勉強したいこともたくさんあります。時間の有効活用のためにも、“服を選ぶ”という習慣をもっと合理化できないかな、と思って作ったのが今のクローゼットです。服の選択から着衣まで、“悩む”という時間がなくなったことで、朝の支度もスムーズになったし、また一日のスタートが順調だと思考もクリアになりますよね」(浅倉さん)

 
 


【浅倉家のクローゼットのこだわりPOINT】
●あらかじめ“上下セット“で用意!基本のコーディネートを作る


「まだ子育て真っ盛りなので、とにかく自分にかけられる時間が圧倒的に少ない。ですので、よく着る服は“デフォルト“のセットを作っておいて、少しでも悩むことに時間を割かないような仕組みを作っています。
これはアップルの創業者スティーブ・ジョブスの考えから思いついたのですが、彼が『大きな決断の正確性を下げないために、小さな決断の回数を減らす』ために、毎日タートルネックとジーンズという服装を続けていたのは有名ですよね。ジョブズほどではありませんが、私も子どもを生んでから、毎日が時間との勝負。できるだけ小さなことに悩む時間を減らして、集中すべきことや感性が豊かになること時間を割きたいなと思ったんです。
デフォルトセットはシーズンごとに15セットほど用意しています。たまには違うコーディネートも楽しみますが、基本となる組み合わせを作ることで、朝忙しい時など、時間の流れにつまずくことがなくなりました」(浅倉さん)

「デフォルトセット」はだいたい15セットほど。2週間は何も考えずともコーディネートが決まります。

上下揃えてかけているので、探す時間もいりません。

フェミニン、カジュアルと色々とテイストも分けて。(撮影:浅倉さん)


●色のグラデーションを意識して配置

「トップスは色別にグラデーションでハンガーに掛けています。カラーバランスを考えやすいので時短になりますし、またその日の自分の気分に合わせて、色から服を選ぶ時などに便利なんです。
何となく元気がなかった時などに鮮やかな色を着ると、気分が晴れやかになったりしますよね。色の選び方などはその時の心境とリンクしますし、自分のちょっとした感情の変化に気づく手がかりにもなります」(浅倉さん)

手前から白→濃い色と並べると、自分の色の志向も再確認できます。

●色落ちするデニムは色別に重ねて棚収納

「デニムは好きなのですが、色落ちするのが難点。一緒に収納したものに色が付いてしまうのを避けるため、色別に重ねて置いています。ブルー系、ブラック系、白やカーキ系などに分けているので、色移りの心配もなく、デニム地ならではの濃淡を、できるだけきれいな状態で楽しむことができます」(浅倉さん)

微妙な色の違いを楽しめるのも、デニムの魅力。

●秋冬アイテムは薄手・中厚手・厚手に分けて、適量を把握

「春夏の間は秋冬アイテムは引き出しに入れて保管。ハンガースペースの衣替えもしますが、季節の移行期など、秋冬アイテムもすぐに着られるようにしています。引き出しはついぎゅうぎゅうに押し込めがちですが、枚数を増やさないためにも縦3列、横3〜4列と適量を把握しています。首元を上にして収納すると、服のラベルが見え、色が似通ったアイテムでも迷わないで済みます」(浅倉さん)

 
 
中厚手、厚手のニットの引き出しも色ごとに収納。
 
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