40代にこそ観てほしい、青春ラブストーリー
『同感〜時が交差する初恋〜』は、出演キャストたちの顔ぶれがフレッシュかつエネルギッシュ。主人公と取り囲む友人たちの役も、今勢いのある20代俳優が脇を固めています。
キャストは若手俳優たちばかりですが、私は特に自分と同じ40代の方に、本作品をおすすめしたいです。
なぜなら私たちは、1999年と現代のどちらもよく知っているから。
現在42歳の私にとって、99年は青春そのもの。1999年のシーンではレトロな世界観に心をくすぐられ、主人公を見ているうちに、気づけば当時の自分を思い出していました。
将来に対する漠然とした不安を抱えながらも、頭の中は恋愛のことばかり。そんな主人公の姿が、学生時代の自分と重なったのです。当時を思い返し、照れくさくて甘酸っぱい気持ちが胸いっぱいに広がりました。
なぜ今、レトロなコンテンツが流行るのか?
さて、冒頭で触れたように、韓国はタイムトラベル系や転生系の作品が人気。もともと多かったのは、現代と朝鮮王朝時代をタイムスリップする時代物のドラマでした。
それが最近は、昨年のアン・ヒョソプ主演ドラマ『いつかの君に』(現代から1998年にタイムスリップ)や現在放送中の『私の夫と結婚して』(現代から10年前に転生)のような、現代間のタイムトラベルもので、ノスタルジックな描写を取り入れた作品が人気のようです。
ちなみに、日本の昭和・平成ブームと同様に、ここ数年は韓国もレトロブーム。これは、若者たちも、40代以上の世代も、皆ひとつになれる素晴らしいトレンドだと思うのは私だけでしょうか?
若者世代はレトロブームを新鮮に捉え、そこにむしろ新しい価値を見出すと言います。たとえば、若者たちが自分たちの青春時代のヒットソングを歌っていたり、当時のファッションをリバイバルさせたり……。彼らのそんな姿に、親近感を覚えずにいられません。
少し大袈裟かもしれませんが、私は、自分達が生きてきた時代を若者たちも肯定してくれているようで嬉しい! と感じることさえあります。
『同感〜時が交差する初恋〜』を観た時も、それに似た感覚を抱きました。1999年の時代がとても美しく、生き生きと描かれています。私たち40代が懐かしさを抱き、ときめきを感じる一方で、Z世代はどんなふうに観てくれるのかな? などと想像しながら観ていました。
レトロなコンテンツとは、若者世代と私たちの世代をそっと繋いでくれる存在なのかもしれません。
本作は、2人の主人公が時を超えて強い心のつながりを築いていくストーリー。
物語の途中では、別々の時代を生きているはずのヨンとムニの間に意外な接点が見つかり、そこから急展開していきます。
大人の心を刺激する青春ラブストーリー『同感〜時が交差する初恋〜』は、2024年2月9日(金)よりシネマート新宿他にて全国順次公開。ぜひ劇場でご覧いただき、ノスタルジックな世界観を存分に味わってください!
『同感〜時が交差する初恋〜』
2024年2月9日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開
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配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
構成/山本理沙
前回記事「『徹子の部屋』にも出演した韓国スター、アン・ヒョソプってどんな人?おすすめドラマ3選」>>
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