猫にアロマテラピーはタブー!

周囲のヒトに迷惑をかけない、香りの裏ワザ【大切なことはすべて猫が教えてくれた】_img1
「その香り、苦手だニャ……」
 

心をリラックスさせる、睡眠の質を向上させるなどの目的で使われる“精油(エッセンシャルオイル)”。植物由来の100%天然成分を濃縮した精油には、花や果皮、葉、樹木系をはじめとする自然で馴染みやすい香りがたくさんありますよね。アロマディフューザーを使えば、それらの香りを室内にふんわりと広げられて、手軽に芳香浴が楽しめちゃう。

ところがこの精油、猫と暮らすヒトにとっては禁忌のひとつ。なぜなら、猫にとって精油は毒だから! 猫は、ヒトや犬とは異なり、肝臓の解毒機能が植物性のものに対応できません。少量でも下痢、嘔吐、食欲低下、元気消失のような中毒症状を起こす恐れがあるのです。

ということは、香りによって嬉しい効果に期待できるのはヒトだけ? いいえ、ヒト同士であっても、香りが“香害(こうがい)”になってしまうケースもあります。

香害とは、合成洗剤や柔軟剤、香水などの香り成分に起因して、体の不調を誘発すること。自分にとっては心が安らいだり、華やいだりするような好きな香りでも、それが命に関わることもある猫のみならず、ほかのヒトにとっても迷惑になるケースがあると頭の片隅に置いておくのが、香りを楽しむための第一歩ではないでしょうか。

例えば、多くのヒトが集まる場所・密室になるような場所では香りをつけない、柔軟剤は規定以上の量を使わないようにするといった対策があげられるでしょう。香水をつけるときは、相手の鼻に香りが届きやすい上半身よりも、ひざ裏や足首といった下半身にほんの少量つけるのがベター。シミになるリスクはゼロではないけれど、香水を馴染ませたコットンをインナーに挟むのも、密かに香りを楽しむ方法のひとつです。

「僕たち、実は香水よりもヒトの足のニオイを嗅ぐと安心するんだ」猫たちは、飼い主さんが脱いだ靴下や靴のにおいをクンクン。足のにおいの原因物質に反応して、うっとりとした表情を見せるのでした。

今日も猫にならって、マインドフルな1日を。

 


マインドフル猫 周囲のヒトに迷惑をかけない、香りの裏ワザ
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文・写真/高木沙織
編集/吉川明子
 

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