3時のヒロイン・福田麻貴さんが主演を務めるドラマ『婚活1000本ノック』(フジテレビ系)がめちゃくちゃ面白いんです! もちろん、ストーリーも面白いのですが、今回注目したいのは、クソなのに憎めない“山田クソ男”を演じている八木勇征さんの沼っぷり! 本稿では、その魅力を徹底分析していきたいと思います。

八木勇征演じる“クソ男”が可愛くて沼すぎる!『婚活1000本ノック』から考える“憎めるクズ”と“憎めないクズ”の違いとは_img0
『婚活1000本ノック』(フジテレビ系/毎週水曜22時〜)公式サイトより。
あらすじ:売れない小説家・綾子(福田麻貴)のもとに、かつて“クソ男・オブ・ザ・イヤー”の栄冠を与えた山田クソ男(八木勇征)が目の前に出現! 山田クソ男は、成仏するために死ぬ前に誰かとした約束を果たさなければならないという。彼の場合、それは綾子を温泉に連れていくという約束だった。自分の成仏のために、綾子に彼氏を見つけて温泉に行くサポートをするという山田と、婚活に励むことになった綾子。異色なバディの行方とは……?
 


カースト上位の高校生からクズキャラまで……八木勇征の憑依力


八木勇征さんがすごいのは、役柄によってまったく印象が変わるところ。「それは役者だから当たり前じゃん!」という方もいるかもしれませんが、同一人物だと気づかないほどの憑依力ってすごいと思います。

たとえば、『18/40 ~ふたりなら夢も恋も~』(2023年/TBS系)で、ヒロインを妊娠させた挙句に(最終的には戻ってきましたが)国外逃亡するクズ男・康介を演じていた時、私は途中まで、その人が『美しい彼』(2021・2023年/MBS)の清居と同じ人だと気づきませんでした。今回の『婚活1000本ノック』に関しては、ビジュアルも雰囲気もまったく異なるので、テクノカットが印象的だった八木さんと、山田クソ男が一致しなさすぎて、頭を整理するのに時間がかかった! まさに、七変化できちゃうのが八木さんの魅力だと思います。


また、『婚活1000本ノック』で演じている山田クソ男は、SNSなどでは思いやりのある一面も見せてくれる八木さんとは対極に位置する役柄ですが、めちゃくちゃハマっていて驚きました。地に足がついていなくて、楽しいことだけを考えてふわふわと生きている感じ。死因が、女に恨まれ刺されたから……というのも、納得できるクソっぷり。それなのに、なぜか憎めないのがすごいんですよね。