「To be, or not to be」とかつてハムレットは言いました。

生きるべきか死ぬべきかなんて大仰なことは言わないにせよ、令和を生きる僕たちにも人生を揺るがす重大な選択はつきもの。それは「きのこの山かたけのこの里か」でもなければ「道明寺司か花沢類か」でもありません。

「賃貸か持ち家か」。それが問題ではないでしょうか。

 



毎年のようにいろんな雑誌で特集が組まれながら、論争の着地点が一向に見えない「賃貸と持ち家、どっちがお得?」問題。僕も長年、いつか家を買いたいという憧れを抱きつつ、なかなか踏ん切りがつかず、ずっと賃貸生活をしていました。

が、40歳を迎えて、ついに中古マンションを購入。築50年超のヴィンテージマンションをフルリノベーションし、晴れて一国一城の主となりました。

とはいえ、ここに至るまでの道のりはひたすら暗中模索。こういう家の話ってなかなかデリケートで、身近に相談できる人がいなかったり、ネットで調べても境遇が似ている人がいなくて参考にならなかったりで、情報というのがあるようでないんですよね。

きっとミモレ読者の中にもマンション購入を検討しているけれど、不明なことが多すぎて踏ん切りがつかない方もいるはず。そこで今回からしばらくの間、僕のマンション購入記をお届けしたいと思います。

ただし、これはあくまで40歳、シングル、フリーランスという僕の一事例。無闇にマンション購入を推奨する気はないですし、自分のケースがベストプラクティスだともまったく思いません。ただ、「中古マンションって実際どうなの?」「リノベーションっていくらかかるの?」と迷っている方のお役に立てるよう、自分が体験したことを、失敗や後悔も含め、できる限りリアルにお伝えできたらと思っています。どうぞお付き合いの程、よろしくお願いいたします!

ということで、初回はなぜ僕が中古マンションを買おうと思ったかについて。僕自身、「賃貸と持ち家、どっちがお得?」問題は最後の最後まで悩みました。なぜなら、どちらも一長一短で、どっちがお得なんて簡単に言い切れるものではないから。実際、ある局面ごとに比較しても、それぞれいい点と悪い点が浮かび上がってきます。